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2004.12.17
書籍貸与権お先まっくら ──寝惚けとるんか、文化庁
今年の著作権法改悪によって付与されることとなった雑誌・書籍の貸与権について、施行(来年の元旦)目前であるにも関わらず権利管理団体が整備されていない現状を以前採り上げた。
一応、貸与権の管理団体として「有限責任中間法人出版物貸与権管理センター」とやらが設立・登録されているのだが、こいつが実働できる状態にない。その上、本来権利料を要求できない連中まで群がってしまい、利用者との協議が決裂したままの状態だ。最近になって、ネットでも広く話題になり始めた感じがある(ああ、改悪案が審議されてたときに盛り上がってくれよ、ってのは愚痴?)。
で、エンタメ議連の事務局長・川内博史 衆議院議員(民主党)が これについて文化庁担当者と意見交換したとのこと。
http://blog.goo.ne.jp/kawauchi-sori/e/24ef8159e348c67d3090df67a4c1712c
「正々堂々blog:貸与権について」
▲ 引用はこちらから。
http://blog.livedoor.jp/anyway.yk/archives/10854160.html
「Fighting MAL Antenna:
川内議員が貸与権交渉の現場からヒアリング」
▲ ネタ元。
昨日文化庁著作権課の担当者の方々と現在の進捗状況並びに今後の方策等について意見交換させてもらいました。
第1点は、交渉がまとまって貸与権管理センターが実働するのは来年4月ぐらいにずれ込むであろう、ということ。
第2点は、法施行から貸与権管理センターの実働までの間の使用料については暫定措置の上、センター実働後なんらかの形での(コミック・レンタル店に過大な負担とならないような形での)支払いを求めることになるであろう、ということ。
第3点は、交渉が暗礁に乗り上げているのは、出版社とほぼ一心同体といってもいいぐらい結束している作家の先生方が、意外に強硬である、ということ。
第4点は、そうは言っても、管理センター手数料率は、レンタルレコード等の前例から考えても、使用料の5割以内でなければならないのではないか、ということ。
第5点は、そうすると権利者側とコミック・レンタル店の間で、支払いのしくみと使用料の考え方に現在は大きな開きがあり、交渉が暗礁に乗り上げているけれども、交渉の窓口が、閉ざされているわけではないので、自ずと合理的な金額に落ち着くのではないかと、思われる。
以上が、昨日の会合での文化庁側の解説です。
いやぁ、これを読ませてもらって、正直な話、文化庁の「担当者」は寝惚けとるんかと思った。
文化庁「担当者」の見解に対する私の感想は、ネタ元にさせてもらった 『Fighting MAL Antenna』 管理人氏のものと同じである。でも「リンク先を読んで下さい」とするだけなのも何なので、ダブり覚悟で以下に書いていこう。
まず「実働するのは来年4月ぐらい」の部分。もうアホかと。貸与権管理センターが著作権等管理事業者として登録されたのが 12月2日付であり、 更には活動に必須の「管理委託契約約款」と「使用料規程」はいずれも未提出である(なおこの二つは提出から 30日たたないと 業務に使用できない。法律でそう決まっている)。この時点で、施行日に間に合わないのは判りきっていた訳だが、文化庁の見通しだと「4月」?
著作権法改悪時には、貸与権管理センターが速やかに始動する前提で審議されていたのだ。それが この体たらく。責任は誰にある? 出版社・権利者・文化庁・国会‥‥全員じゃ! とりあえず弘兼憲史と著作権課長は腹を切(以下略)。
「暫定措置の上、センター実働後なんらかの形での(中略)支払いを求める」の部分。暫定措置は迅速にやらないと間に合わない、文化庁には さっさと方針を明らかにさせないとなるまい。と言うか、 CDVJ が提案してる「ブランケット方式」での徴収が現実的だと思うのだが。管理センターはゴネることなどせず、これでさっさと決めてしまえ。
「交渉が暗礁に乗り上げているのは、出版社とほぼ一心同体といってもいいぐらい結束している作家の先生方が、意外に強硬である」の部分。「作家の先生方」に責任をなすりつけようとしているのが見え見え。
CDVJ 赤田理事が明かしたセンター案は、 400円 のコミックを例にして 80円+200円 の使用料を(仕入れ時に)徴収するというもの。このうち「作家の先生方」の取り分が 80円。 200円の方はセンターの取り分(出版社と取次の取り分が含まれるという話)。だから、「作家の先生方」が自分の取り分を増やそうと思えば、不当に高い手数料を取ろうとしているセンターに要求して割合を上げてもらえば済むことなのである。
なにせ使用料 280円だ。 万が一 協議がまとまって これだけ徴収できるのなら、「作家の先生方」の取り分が 80円 だけってのはどう考えても少なすぎる。いや このまま合意する可能性は万に ひとつも無いと思うけどね。ともあれ一定の使用料の中での配分の問題であるから、 CDVJ との協議で「強硬」に主張する謂れなど無い。
そもそもの話、協議が難航しているのは、「作家の先生方」以外の取り分が異常に高く、使用料全体が不当に膨れあがったのが原因である。その「以外」というのが貸与権には関わりのない出版社と取次。こいつらが しゃしゃり出てこず、貸与権管理センターも適切な取り分を守っていれば、 使用料が安く抑えられ、「作家の先生方」の取り分も増えるという適切なラインが設定できる。
たとえば CDVJ が提案している「ブランケット方式」は、1冊あたり 80円 から 100円 を作家に還元できるように考えているという。逆に言えば、ここまでは払えるということなのだよ。「作家の先生方」が強硬に主張しているものって何なのだ?
はっきり言って、「作家の先生方」と「ほぼ一心同体」ということにされている「出版社」の方こそが強硬だということだ。「ほぼ一心同体」ということにしておかないと、使用料が主張できないということは解っているらしい(文化庁もグルか?)。どこまでも見下げ果てた連中である。
「管理センター手数料率は(中略)使用料の5割以内でなければならない」の部分。これは管理センター側の問題であって、協議している CDVJ には知ったことではない。それどころか、 JASRAC ですら「5割」も取ってないだろう? こんな甘アマの見解で良いのかよ >文化庁。
今一度、この使用料は著作権者のためのものだという前提に立ち返り、著作権等管理事業者たる管理センターを監督すべきだろうよ(注:著作権等管理事業者は文化庁から監督・指導される立場にある)。不当な配分を認めるべきではない。それが協議決裂の原因ともなれば尚更だ。
「自ずと合理的な金額に落ち着くのではないか」って、アホかい。そんな悠長なこと言ってる場合か! この混乱状況、文化庁は責任とる気が何も無いってのかよ。著作権課長は腹を切(以下略)。
せっかく著作物(の複製物)レンタルの前例があるってのに、、今更「合理的な金額」が判らないってのも変だろう。 CDVJ の要求が不当に安いものだと云うのならともかく、今回のは明らかに管理センター側の要求の方が不当だろう。そういう行動に走っている連中に対する監督責任が文化庁にはある筈だぞ。
文化庁に対して圧力をかけられるのは、今のところ国会(議員)しかない。数々の質問主意書によって、文化庁(著作権課)の動きが徐々に改善されてはいる(それ以上に答弁の酷さの方が目立ってはいるが)。継続した細かい追求を望む。
それが、あの改悪法案を“全会一致”で可決してしまった国会の責任だと思うから。
あっ、そうそう、「レコード輸入権」問題を追ってた人たちにはいないのだけど、それ以外の方で この書籍貸与権について書かれているブログを見ると、この貸与権がマンガ喫茶にまで影響すると思われている人が意外に多い。
貸与権はマンガ喫茶には及びません。これは「貸与」するものではなく、店内で読ませるから大丈夫なのです。言ってみれば「展示」に当たる行為。マンガ喫茶規制も権利者側から要望されてはいるけれど、今のところ これに対する法改正は議論されていません。
もっともマンガ喫茶は大丈夫でも、私立学校の付属図書館などでの資料貸出に影響してしまうのではという懸念があるんですがね(文化庁は、影響しないと強弁しておりますが)。その他にも貸与権が及ぶとされる場面は意外に多いものです‥‥(書籍貸与権についてはここの解説が解りやすいと思います)。
前の記事にリンクされた方や読まれた方々のうち、どれくらいが今回の文章を読んでくれるか解りませんが、そこのところ補足しておきますです。
投稿:by 谷分 章優 12:18 午前 [著作権行政 watch] | 固定リンク
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川内議員の正々堂々blog経由、貸与権についてが公開されています。 関連リンク ふっかつ!れしのお探しモノげっきさん経由、今日の二発目、貸与権について・・・ F... 続きを読む
受信 2004/12/17 12:55:43
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受信 2004/12/19 4:06:03


