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2007.06.06

Aのパブリックコメントを読む(一部追記あり)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keikaku2007.html
「知的財産推進計画2007の策定」
(首相官邸:知的財産戦略本部)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/070531/iken1.pdf
「『知的財産推進計画2006』の見直しに関する意見募集の結果について -
 団体からの意見」
(首相官邸:知的財産戦略本部・ PDF)


 知的財産戦略本部によって策定された「知的財産推進計画2007」。こいつが決定・公表されると同時に、策定に先立ち実施された意見募集の結果も公表された。こいつで話題になったのが「団体からの意見」、「アップルジャパン(株)」の名で提出された意見である。
 上記 PDF のノンブル11ページから13ページにわたって、かなり激烈な罵倒と恨み節が連ねられており、本当にアップルが提出したのか疑わせるほどの内容だった(リンク先にも書いたように、真偽は今のところ明らかにされていない)。

知的財産戦略本部

「知的財産推進計画2006」の見直しに関する意見募集への応募

P102
(4)私的使用複製について結論を得る
に関する意見

[結論] 科学的且つ客観的証拠に基づかない理由に依る私的録音録画補償金制度は即時撤廃すべきである。

理由1
そもそも、著作物の私的複製により著作権者団体は常日頃、文化庁審議会の場等で私的複製により権利侵害を被っている旨を主張しているが、その論には科学的且つ客観的証拠は存在していない。同一家庭内に置いて、その一家族構成員が購入した著作物と全く同一の著作物を更に2枚3枚と購入する事は非現実的事象である。当然の事ながら著作物を販売している音楽レーベルは事前に承知していると考えるのが自然であり弁証法的観点からも帰納的である。
即ち、黙示の承認があるのだから私的複製にから更に料金の徴収を図るのは二重課金にあたり著作権者の要求は不合理である。米国ではFirst Sale Doctrineの名の下、著作物は販売した時点で「売り切り」であるとの考えが定着し且つ国際標準となっている。

理由2
そもそも、仮に私的複製により権利侵害を被ったと主張するなら、その全ての原因は複製防止技術を備えていない著作物パッケージを製造販売しているレーベルに有る。自ら製造販売している製品の不備をハードウェア会社に対して責任転嫁するのは無責任且つ自己中心的な姿勢である。よって、もし私的複製に依り権利侵害が行われているとの主張を継続するなら即時に複製防止措置の付いた著作物パッケージを製造販売すべきである。

理由3
2005 年度に開催された私的録音録画補償金制度議論を行った文化庁審議会法制問題小委員会並びに 2006 年度から開始した同庁私的録音録画小委員会にて両小委員である、土肥一史氏 一橋大学教授、松田政行氏 青山学院大学教授/ 弁護士が頻繁に補償金制度存続の論理的根拠とする「国際基準」なるもので、 WIPO、 ベルヌ条約の基準が取り上げられるが、両名氏は事実誤認を繰り返している。そもそも、 WIPO に加盟している 184 ヶ国の内、補償金制度を携帯機器に対して導入しているのは僅か 11 ヶ国つまり、6%に過ぎない。更に、ベルヌ条約批准 163 ヶ国の内、僅か7カ国つまり 4.3 %しか iPod 等の携帯機器に課金していない。依ってもし「国際基準」に日本が合致するのなら約 95 %の国がとっている「補償金制度廃止」が「国際基準」で ある。法律家である両名氏が意図的に著作権者団体の意向にそった事実無根の詭弁を弄するのは真摯な著作権行政を審議すべき同場所で不適切であり、国家国民を愚弄する存在であると言わざるを得ない。
上記の事実を事前に承知しながら両名氏を同委員会委員に意図的に任命した文化庁著作権課の責任は重大でありその結果責任を取るべきである。就中その中心的存在であった吉川晃前著作権課長、甲野正道現著作権課長の責任忌避は免れないと考える。

理由4
IFPI (国際レコード産業連盟) の2007年度 Digital Music Report に記載されて居る様 に、 iPod ユーザーは一般ネットユーザーの3倍有料コンテンツサイトから毎月コンテ ンツを購入している。また、同レポートで有料コンテンツサイトを理由する支持理由 50%で、これが一番多い理由である。即ち合法サイトでコンテンツ購入要因となってい るのが携帯型ハードウェア機器であると明言している。よって iPod 等のハードウェア 機器がユーザーの違法コンテンツを流通させる P2P サイトへの流れを防止し有料サ イト、即ち iTunes Store 等へと導いていると、レコード産業連盟の総纏め役である IFPI (国際レコード産業連盟) が報告書で断言している。よって日本レコード協会、日本芸能実演家団体協議会、日本音音楽作家団体協議会、日本民間放送連盟が主張の拠り所にしている iPod 等のハードウェア機器が権利侵害の元凶であるとする意見は事実無根である所か事実は寧ろ iPod こそが有料かつ合法的なコンテンツ流通の最強の推進役となっている事実を認識すべきである。自己撞着を生じさせている日本の著作権者団体は非を認め傲慢不遜な主張を即時停止すべきである。著作権者団体の自己中心性こそが日本のコンテンツ流通を阻害し消費者の選択肢を狭小化させ、IT業界の生産性を棄損している主要因である。

理由5
アップル社の iTunes を通して販売されている楽曲は累計 20 億に及び昨年 2006 年度だけでも 12 億曲を販売した。一日の楽曲販売数は 500 万曲に及ぶ。音楽以外にも、音楽ビデオ、TV番組、映画、オーディオブック、ゲーム、ポッドキャストを販売している。アップル社は世界最大のデジタルコンテンツ流通企業である。 iTunes からの売 上から世界で最も著作権料を著作権者に納付している企業である。アップル社こそが最もコンテンツ業界に貢献している企業の一つであると自負している。今後は、著作権者、消費者、政府、機器メーカーが共に協力しコンテンツ業界の発展へと貢献出来る事を願う。

[総括]

文化庁著作権課に依る一方的な行政運営には理解不能である。徒に著作権者団体の意見のみを汲取り消費者、機器メーカーの立場は無視し続けている。アップル社を私的録音録画小委員会から閉め出し、欠席裁判で物事も決める閉鎖的な体質を持つ文化庁の典型的な隠蔽体質を良く表している。 平成19年3月27日、 文化審議会 著作権分科会私的録音録画小委員会にても多くの小委員会委員が補償金制度の必要性の根幹の議論提示をしたにも関わらず、作為的に「私的録音録画問題に関する検討の進め方 (案)」 から削除するなど鼻から「結論ありき」の審議会運営をする著作権事務局には真摯な姿勢は微塵も感じられず、もはや公平公正な著作権行政を運営する適切な省庁とは言い難く、速やかに著作権行政を他の省庁に移管することを強く望む。

以上

 この意見を書いたのがアップルジャパンであるとは断言できたいため、ここでは「A」と呼称しよう。Aの主張していることを逐一検討していきたい。


【結論】
 基本線としては、私はAの主張に賛同するものである。
 しかしながらその主張には、都合良く忘れ触れずにいる点や、勢い余って余計なことまで書いている点なども散見される。従って、この主張に諸手を挙げて賛成することも出来ないのである。
 Aの提出意見に言及したブログ記事やブックマークコメントの多くは賛同する内容のものが多いのだが、私から見ると、もう少し練れば より賛同の得られるものになったであろうに残念なところである。
 もっともツッコミ所が多少あった方が「釣り」としての効果は抜群だというのもまた事実ではあるが。

【理由1】
 私も「同一家庭内に置いて、その一家族構成員が購入した著作物と全く同一の著作物を更に2枚3枚と購入する事は非現実的事象である。当然の事ながら著作物を販売している音楽レーベルは事前に承知していると考えるのが自然であり弁証法的観点からも帰納的である」との論に立つ(「弁証法的観点からも帰納的である」という表現はスルーしておくが)。「売り切り」原則に基づいてユーザーもCDなどを購入してきたし、またレコード業界も売ってきたのである。
 さらに言えば、レコード業界はこの「売り切り」原則を覆そうと愚かな試みを繰り返してもきた。私的録音を「違法コピー」と呼んでキャンペーンを張ってみたり、「コピーコントロールCD」と呼ばれる(しかし実態は技術的保護手段でも何でもない)規格外不良円盤を発売してみたり、加えてサーバーを立てながら私的複製のたびに対価を徴収しようとしたり、あげくユーザーのPCに rootkit を混入させるという暴挙にまで至った。しかしその全ての試みが失敗に終わり、結局は iPod で音楽を聴くというニーズを満たすべく規格準拠の正規CDへと戻ることとなった。
 このことから言っても、「黙示の承認があるのだから私的複製にから更に料金の徴収を図るのは二重課金にあたり著作権者の要求は不合理である」との論を私は支持する。

※これに対して、たとえばジャケットなどのパッケージ仕様を替えたものやリマスター盤など、同じ人間が複数買うことが実際にあるような場面も想定されるが、これは持っていない著作物を買うのとは違う(つまり私的複製による逸失利益を想定するのには使えない)。買い手が好きこのんで買う部類(いわゆる物好き)であって、仮にレコード業界がこれに頼った商売をしていたとしても、これによる利益を補償する必要は無いものである。なぜなら複数の仕様で出ているCDをユーザーが全て買わねばならない理由はないのだから(現に1種類のみ買う人間の方が多いってものだろう)。

【理由2】
 スティーブ・ジョブズの名で「レコード業界は DRM を棄てよ」と公開書簡を発表したり、また EMI 音源について無 DRM 化(日本も含めた世界同時実施!)をなしとげたアップル社のことを念頭に置けば、Aの「もし私的複製に依り権利侵害が行われているとの主張を継続するなら即時に複製防止措置の付いた著作物パッケージを製造販売すべきである」との主張はなかなかに痛快な啖呵ではある(「補償金が無くなれば著作権法30条1項を無くすしかない」との CPRA の弱々しい恫喝とは正反対)。それが出来ないことを知って言ういやらしさ。地の利はアップルにあり、だ。
 「その全ての原因は複製防止技術を備えていない著作物パッケージを製造販売しているレーベルに有る」との見解にも私は同感である。レコード業界には、パソコン等々でのコピーに対処すべく SACD ないし DVD-Audio に移行するという選択肢も その気になりさえすれば存在したのである。
 日本レコード協会は、 SACD や DVD-Audio の出荷も進めている一方で市場に受け入れられていないとの主張をしているところではある。が、これとて再販制の対象とならないため自分らが移行に積極的にならないということを都合良く忘れているに過ぎないし、また仮に市場がコピーコントロールのある新メディアへの移行を拒否しているとしても補償金課金の理由とはならない。なぜなら補償金課金への疑問の声もまた市場を形成するユーザーの多くから挙がっているためだ。
 つまりレコード業界は市場の声に従ったのであるから、「売り切り」で諦めろということ。己の判断でこの売り方を選択した以上、コピーコントロールが効かないことを理由に二重利得をする権利など連中には無い。

 ──とここまでは正当化して書けるのだが、いただけない点もある。
 「自ら製造販売している製品の不備をハードウェア会社に対して責任転嫁するのは無責任且つ自己中心的な姿勢である」との部分。ここでAは、CD再生機器に本来実装されていたコピーコントロール(SCMS)を事実上無効化してしまったのがアップルを含めたパソコン関連メーカーだということに触れていないのである。つまり「自ら製造販売している製品の不備」へと事態を至らしめた責任の一端がアップル社にあることをAは忘れ、「ハードウェア会社に対して責任転嫁するのは無責任且つ自己中心的」とやった。「責任転嫁」し「無責任且つ自己中心的」なのは一体どちらか、と反論し得なくもない。
 もっともパソコンが(半ば抜け穴的に)CDコピーへのブレイクスルーを果たしてくれたお陰で、より利便性の高いフェアユースの世界が広がったのであるし、また iTunes → iPod というアップル社の究極の音楽体験が可能となったのだ。ユーザー側からすればその恩恵は計り知れない(加えて、寸暇を惜しんで音楽を聴く人間を増やし、次なる音楽購入へと導いた恩恵をレコード業界にも与えている)。

※CDのコピーコントロールは民生用オーディオ機器関連のメーカーで策定されたものだったので、パソコンメーカーはそれに従う必要がなかった。つまりパソコンメーカーがやったことは決して不当なものではなかったのだが、それに責任が全く無かったと言えば嘘になるだろう。「ハードウェア会社に対して責任転嫁するのは無責任且つ自己中心的」などと言えた立場ではないと私は思う。

【理由3】
 ここでは反論をさせてもらう。スリーステップテストを「国際基準」とする土肥・松田 両私的録音録画小委委員に対し「両名氏は事実誤認を繰り返している」とAは指摘しているが、これに続く“根拠”が補償金制度を設けている国の割合を並べたもの。これこそ「詭弁」であると言わざるを得ない。
 何故か。補償金制度は私的録音・録画の実態がスリーステップテストをクリアできない時に設ければ良いのであって、各国の事情に照らし各国が判断することだからである。加えて、スリーステップテストという「国際基準」自体は条約締結国が全て一致して受け入れているものである。つまりAが主張していることは、スリーステップテストを「国際基準」と言えないとの根拠には全くならない。
 もっとも国それぞれの事情であって、他国が補償金制度を導入しているからといって(あるいは導入していないからといって)日本が導入しなければならない訳でも導入しなくていい訳でもない。むしろそれぞれの国がどのような判断をもって導入したのか(導入しないのか)の正当性をもって判断すべきところであり、日本もまた日本独自の環境を考えながらスリーステップテストに照らし判断すべきなのである。
 むしろAは、日本の現状がスリーステップテストをクリアできていないとする「根拠」の妥当性を批判すべきだったのである。その意味では土肥・松田 両委員の発言が妥当かは疑問であるし、「意図的に著作権者団体の意向にそった」ものであるとAが考えることが否定されるものでもない。
 よって「理由3」は私的録音録画補償金を廃止すべしとの主張の「理由」とはなり得ない。

※Aの「国際基準」の主張を呼んでいて何かに似てるなぁと思ったのだが、これ、著作権保護期間の議論のときの「国際標準」のロジックに似てる。しかしベルヌ条約締結国中「死後50年」とする国が多いことをもって「国際標準」と言える理由は、そもそもベルヌ条約で締結国に義務づけている保護期間が「死後50年」であることに起因する。つまるところ「国際基準」ないし「国際標準」と呼ぶべき根拠は国際条約にあるというだけの話であり、制度採用国数の多寡はさほど関係ない(そうでなくても自説の補強をするために、このロジックを用いる人間は恣意的な国の選び方をするのだから。たとえば「先進国では」とか)。

 なお、文化庁の前著作権課長と現著作権課長とを名指し非難するのは、その恣意的な委員選択と議事運営、加えて著作権行政全般の責任においては正当なものと考える。しかし土肥・松田両委員の任命をその根拠とするのは妥当性に欠くのではないか(その非難の根拠に妥当性を欠く以上)。本来このくだりは「総括」に絡めて書いた方が説得力もあっただろう。

【理由4】
 これはアップル社が従来から主張してきた内容である。 DRM をめぐる論争でもたびたび披露してきた自画自賛に近い主張だ。アップルにしてみれば己の正当性の拠りどころであり、また自負する役割ということにもなろう。Aの主張は妥当である。
 返す刀で「著作権者団体」をも斬っている。「自己撞着を生じさせている日本の著作権者団体は非を認め傲慢不遜な主張を即時停止すべきである。著作権者団体の自己中心性こそが日本のコンテンツ流通を阻害し消費者の選択肢を狭小化させ、IT業界の生産性を棄損している主要因である」。これはユーザーの多くが持っている共通認識であり、またコンテンツ流通の阻害要因を著作権・著作隣接権に見る者たち(それはユーザーに限らない)の共通認識であろう。
 本意見書の中でもっとも喝采を浴びるところなのではないか。

 しかしレンタルCDという日本特有の事情も勘案しなければならない。
 現に、 iPod にレンタルCDからのコピーを行なっている人間もいるのだから。これについてアップルはどう考えるのか(レンタルを無くせと言うとするなら本末転倒)。貸与権が創設された時点ではユーザーの私的録音も考慮に入れて運用が始まったものの、貸与権利用契約の当事者(レンタル事業者および各権利者団体)によってその趣旨が無効化されている(契約当事者らに共通した見解)。音楽用 CD-R に焼いたものを iPod に入れるのなら既に対価支払い済みではないかと主張することができるかも知れないが、それで全てのレンタルCD→ iPod コピーを説明できるものでもない(これをタイムシフトと強弁するのも手ではあるが)。
 極端な話、外国ですべて補償金が廃止されたとしても、日本ではレンタルCDの存在ゆえに補償金が残る可能性だってあるのである(なおレンタルCDからのコピーに補償金が必要か否かは別論)。

※もっとも「アップル」の名で出された過去のパブリックコメントによれば、アップルがレンタルCDをも含めた上で「二重課金」だと主張している可能性も考えられる。これらの意見からの連続性からすれば、今回もレンタルに触れていた方が説得力があったように思うのだが‥‥? (この段落のみ追記: 2007.6.7。)

※なおアップルが引き合いに出している IFPI の資料はこれ。
IFPI 「Digital Music Report 2007」
 http://www.ifpi.org/content/section_resources/digital-music-report.html

【理由5】
 アップル社の宣伝文句である。 iPod に補償金を課金しない根拠には(百歩譲って)なるかもしれないが、補償金制度を廃止しろという根拠にはなるまい。
 iTunes Store からの著作権使用料について、 JASRAC との間でもたつきがあったというツッコミはここで入れてはいけないのかな?

【総括】
 補償金制度の存廃云々よりも、さらに大きなものを非難する部分。つまり文化庁著作権課そのものを批判しているのである。もはや補償金制度を廃止しろとの結論からも遠く離れた地平。
 しかし「徒に著作権者団体の意見のみを汲取り消費者、機器メーカーの立場は無視し続けている。アップル社を私的録音録画小委員会から閉め出し、欠席裁判で物事も決める閉鎖的な体質を持つ文化庁の典型的な隠蔽体質を良く表している」との印象は、アップル社やAのみならず、あの小委員会の動向を追い続けている我々ユーザーにとっても持ち得るものだろう(少なくとも私は同感である)。
 加えて、「平成19年3月27日、 文化審議会 著作権分科会私的録音録画小委員会にても多くの小委員会委員が補償金制度の必要性の根幹の議論提示をしたにも関わらず、作為的に『私的録音録画問題に関する検討の進め方 (案)』 から削除する」との記述は、 3月29日締め切りのパブリックコメントであったにもかかわらず 3月27日 の私的録音録画小委でAが傍聴していたという事実を示すものと思われ、Aが日本国内を拠点に構える人物であり(もしアップルだったら、米本社よりも日本法人という線の方が強いか──それとも米本社へ報告を入れている?)今後も(あるいは4月以降すでに)私的録音録画小委へ積極的に関わってくる可能性も窺わせるものである。
 私的録音録画小委の傍聴席にアップルの人間がいたのか否か。それは文化庁に確認してみないと判らないだろうが(教えてくれるとは限らないが)、このAが本当にアップル社の人間なのかも含め、事実関係が気になるところではある。

 ところで、勢いあまって「著作権行政を他の省庁に移管することを強く望む」とやってしまったりと、小委員会委員・文化庁著作権課(特に課長)・権利者団体を相手に無駄なほど過激に罵倒している感があるんだが。こんなことを書いて、(アップル社による意見であったにせよ なかったにせよ)後々困ったことにならないのか。完全喧嘩モード?
 まぁそれはそれで面白いんだが。どうせドンパチやるなら表に出てやってほしい(潜水艦同士でやりあってもユーザーからは見えん。応援のしようがない)。




■余談

 アップルは過去のパブリックコメント募集にも意見を提出している。
 これについては別記事でまとめたい。

 あと、件の提出意見が本当にアップルのものなのか。
 これについては現時点で「ノーコメント」というのがアップルの回答らしい(リンク先の追記部分参照)。ブロガーからも何人か電話で問い合わせているし、メディアの取材に対してもそう答えていることから、あの提出意見の存在を確認し事実関係を把握した上での回答だろう。




■意見が撤回された

http://himagine9.cocolog-nifty.com/watchdogs/2007/08/post_bea8.html
「アップルジャパン名義の意見、撤回さる」
(エンドユーザーの見た著作権)

 アップルからは何のアピールも無いまま、いつの間にか当該意見が撤回されていた。「提出者から意見撤回の申出があったので」との但し書きが気になるものの、アップル的には削除しておいた方が得だという判断があったのだろう。
 件の意見書を採りあげた私のブログ記事は(記録という意味合いもあり)残しておくが、アップル自身が自らのものだと(公式に)認めることなく「撤回」されてしまったという事実を押さえておいていただければ幸いである。
 この撤回という事実は、これをダシにして述べた私の意見を撤回させるだけの力は無いので あしからず。

(追記: 2007.8.15)

投稿:by 暇人#9 06:15 午後 [ユーザーと著作権, 著作権行政 watch, 音楽業界の愚行] | 固定リンク

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