2005.08.06
iTMS で音楽散歩
iTMS 日本版が始まって3日目になるわけだが、あれ油断するとハマるんだよなぁ。アレあるか、コレ無いか、なんてやってるうちに時間が経つし、いったん試聴を始めると 30秒 ずつとは言え どんどん聴いてしまう。で、思わず買いそうになってしまう。
あぶないアブナイ。また危うく買ってしまいそうになった。
iTMS で曲を買いすぎないように、私が自分に課しているルールがある。まず、アルバムを買わないこと。で、ひとつのアルバムから3曲以上買う時には、CDを買うかレンタルするかをも選択肢として意識すること。もっと具体的に言えば、近所のレンタル屋にあるか調査する、とりあえずアマゾンで検索してみる──みたいな感じだ。そうすれば多少は効率のいい入手方法が見えてくるかもしれない。
しかしね。やっぱあるわけよ。欲しくなるアルバムが。アマゾンでは検索にかからないし、レンタル屋で扱ってる見込みの無いやつ。中古でマメに探せば見つかるのかも知れないけど、そこまで多く流通してるかは期待できないという。
そうした制約を自らに課して、いろいろ探してみてはいる。さながら音楽散歩。
サディスティック=ミカ=バンドがある。名前は知ってたけど、ちゃんと聴いたことは無かったな。大貫妙子も出てきた。これもきちんと聴いたこと無かったな。八神純子が出てきた。ああ、少しは聴いたことあるけど、自分でCDは持ってないな。遊佐未森もある。私が知ってるアルバムは配信されてないけど。ザバダックもある。でも初期の東芝作品だけみたいだな。大竹しのぶ? カヴァーアルバムらしいけど、何か興味を惹かれるラインナップ。
そんな中で私が思わず声を挙げたのが、森園勝敏。東芝 EMI から 1991年 に発売されたソロアルバムが1枚だけ配信されている。検索にかかったのはもう1枚、 PRISM のベスト盤。欲しくなってきたぞ‥‥そのうち買おう。
そうこうしてるうちに、ある名前が目に飛び込んできた。衝撃だった。
──日高晤郎。
おお、そこまで配信してるのかよ、東芝は!
私が北海道に引っ越して来て、数少ないメリットのひとつが『日高晤郎ショー』 (STV ラジオ)を聴けるということだ。人数限定でネット配信もしてるらしいのだが、私は東京に住んでいる間は全く耳にすることがなかった。ほぼ9年ぶりぐらいにこの番組を聴いた時なんて、自分が北海道に戻ってきたという実感が湧いたものだよ。「ああ戻ってきたんだ」と。
その後、『ちょびっと試される。』あたりでも何度かネタにしてる「ほ・ほほほの北海道」を入手してみたりで、急に日高晤郎に傾倒した私なのだが、それに拍車をかけたのが廿楽正治・著『もう書いてもいいですね。』だった。これの一節に日高晤郎の話が出てくるのである。
この頃、日高晤郎さんが快挙を成し遂げていた。民放連の娯楽部門の作品の中で、その年の最高の栄誉を、自作の語り「峠道」で受賞したのだ。日高さんはラジオの部で、テレビの部は、タモリさんの「今夜は最高」であった。
以前から、日高さんの話芸を、ラジオ番組そのままをレコードに残しておきたかったので、このきっかけで企画を出した。STVホールに日高さんのファンを集め、「ウィークエンド・バラエティ、日高晤郎ショー」の番組をライブで収録した。
(中略)番組のエンディングテーマソング「街の灯り」も本人の歌で収録し、お喋り歌をファンの皆様に堪能して頂くというアルバムが完成した。「北の語り部」というタイトルをつけた。北海道だけで一万枚を売り上げ、すぐに続編を前回と同じスタイルで作ったが、二作目なので話芸をたっぷり聞いてもらおうというテーマで趣向を凝らした。
これを読んだ時に、無性に聴いてみたいと思った。
日高晤郎に関しては、その語りを聴くたびにウムウム唸る私ではあるが、正直な話、それほど熱心と言えるファンでもない。だからこのアルバムの存在も知らなかったし、また現物を見たことも無かった。
で、 iTMS の話に戻る。見つけてしまったのである、ここで。
『北の語り部』。上の一節で言及されたアルバムと同内容なのかは判らない。配信されていたのは、語り中心の『北の語り部』と歌もの『泣きたい時に』だ。これの詳細は私に判らない。しかし欲しいぞ欲しいぞと購買欲がムラムラ起こってきたのである。
まぁ、まずもちつけとばかりに試聴してみる。今に比べれば声がだいぶ若い。アルバム買いだと、1枚あたり 1500円 である。悪くない値段だ。 2000円 だったらパスしてたな。たぶんレンタルに無いだろうし、新品で買うのも困難だろう。現に、アマゾンでは全く検索にかからなかった。
う〜ん‥‥。
──買うか! そう決めれば話は早い、 iTunes Music Card の追加を買いに(笑)出掛けたのであった。
ああ、まさか iTMS 日本版開始後 数日のうちにアルバムを買うことになろうとは。あれほどアルバム買いするなと自分に言い聞かせてたのに。しかもアルバム買い第1号が日高晤郎かよ。──いい記念になったよ。
購入後、例のアルバムについてググってみたら、他の音楽配信でも既に売られてたことが判ったんだけどね。なるほど、それで東芝が iTMS の配信ラインナップに入れたのか。私は、 Mac で使えるのが iTMS だけだから、今まで他の配信を全然調べたことがなかったけど、 iTMS の邦楽ってこういうケースばかりなんだろうな。
しかしアルバム2枚で 3000円 か‥‥。新品のCDを買うときはもう少し慎重になるよなぁ、たとえ 1500円 のやつを2枚買うにしてもさ。
ちなみに、日高晤郎のアルバムを買うまでは、つとめて抑制的(笑)に曲を買ってたりする。こんな感じで──
●愛のメモリー / 松崎しげる "Time"
●酒場の金魚 / 香田 晋 "香田 晋 2003全曲集"
●惚れたぜ Harajuku / アルファ&スチャダラパー "惚れたぜ Harajuku"
●不知火 (Kagami Remix) / アルファ&スチャダラパー "惚れたぜ Harajuku"
●花 / 石嶺聡子 "Ballad Song Stories"
上の1曲目はあまり突っ込まないでおくれ。いろいろ話題になってるところで、そう言えばきちんと聴いたこと無かったなぁと思い買った次第。“祭り中”だってのも勿論あるけど(笑)。
「酒場の金魚」は、発売当時にラジオでヘヴィローテーションされてた曲。聴いて大笑いしたものだよ。たぶん香田晋は他に買わないだろうし、レンタルもしないだろうかってんで iTMS で買ってみた。
アルファ&スチャダラパーのシングル(2曲)は、CDで買おうかどうしようか迷ってたところだったんだよね。これはシングルで買うより iTMS の方が遙かに安い。試聴もできたついでに、さくっと購入。
石嶺聡子の「花」は、曲は言わずと知れた有名曲。彼女のヴァージョンは私の学生時代にヒットしたもので、ふと懐かしくなって買ってみたのだ。ちなみにCDでは加藤登喜子のヴァージョンを持ってたりするんだが。さらに余談だが、私が初めて聴いた「花」は、河内家菊水丸のだったりする。
1曲ずつ買える iTMS (に限らず音楽配信全般に言えるか)は、日本のシングル市場に大きな影響を与えるだろうと元もと言われていたけれど、上に挙げた購入楽曲を見るとそれが改めて実感される。
特にアルファ&スチャの辺りなんか、2曲入りCDシングルだと 1000円 してた。それが iTMS だと 300円 だもの。これくらいだったら、確かにレンタルよりは高いけど、さほどそれを気にする額でもない。むしろ、いつでも、確実に、この場で、すぐさま聴けるようになるのがありがたい。私が良く言うところの「利便性が勝る」ケースだ。
iTMS はレアトラックを集めるのにも最適である。1曲か2曲のレアトラックのために、CD1枚(ないし2枚)を買わされるケースが今までは少なくなかったけれど、 iTMS だとそれを狙い打ちして集められる。例えば、私個人の話なんで恐縮だけども、安全地帯あたりだと私はオリジナルアルバムを全部持ってるから、あとはレアトラックの収集だけをやりたい訳だ。例えばシングル版で別ミックスだったのを集めるとか。あるいはヴォーカルだけを抜いた「カラオケ」なんてのもある。
そうしたレアトラックがピンポイントで入手できるようになれば、CDだけに無駄な金を注ぎ込むことが減る。その浮いた分でどうするかっていうと、玉置浩二(笑)のライヴに行くわけですよ。CD購入費が浮いても、かならず音楽に注ぎ込むんだって。それが“音楽ジャンキー”の生態なんだから。
基本線、俺たちが金を落としたいのはアーティストに対してであって、レコード会社に対してではない。濡れ手で粟のアコギな商売をしたいレコード会社からすれば歯がゆかろうが、音楽業界全体を考えれば、金の流れの正常化が進む契機だと思う。音楽ファンが自分の手で、金を落とす対象を選択できるようになるのは大歓迎だ。
ようやく、 iTMS の上陸で時計の針が動き出した気がするよ。
投稿:by 暇人#9 07:41 午後 [iTMS, また買っちゃった] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2005.08.05
いよいよ上陸だ、 iTunes Music Store!
東京国際フォーラムでのイベントが告知されて以来、相当の確信をもって噂されていた通り8月4日からサービスが開始された。
iTunes Music Store 日本版。なんと喜ばしい響きなんだろうか。
もう一度 言ってみようかな。 iTunes Music Store 日本版。
日本版。う〜ん、日本版。
早速いじってはみた。開始直後に、一時 ダウンしたっぽいけどね。検索が動かなくなったりしてた(それまで検索でヒットしていた曲も全く出てこなくなった)。
まぁ私の場合は、とあるものを買いに外出して戻ってから本格的に使ったもんで、その頃には復旧していたようだけど。アカウント登録はまだ少し調子悪かったかな?
で、その買ってきた「あるもの」ってのはこいつだ。

──「iTunes Music Card」。
私が米国版 iTMS を使ってた際にもお世話になってたプリペイドカード、それの日本版である。驚いたことに、サービス開始当日から入手できたのだ(ということは、量販店の店員は前もって iTMS のサービス開始を知っていた!)。
iTunes
Music Card
iPod の新しい体験が
ここからはじまる。
iTunes Music Store から 2500円分の音楽を
Windows または Mac にダウンロード。
この一枚で iPod の楽しみ方がさらに広がります。
ちなみに このカードは 2500円のやつ。 他に 5000円と 10000円 のやつが同時発売された。
報道の中でも このカードに触れられており、日本各地の量販店(ビックカメラなど)で入手できるという話だった。ただ、私が住んでるのは札幌なもので、サービス開始当日から店頭に並んでるのかなぁなんて心配してたのだ。発表より先に出荷してるとは思ってなかったものでね。
で、とりあえず出掛ける前に電話で確認してみると、在庫があるという。となれば、もうじっとしていられない。すぐに札幌市唯一の(笑)ビックカメラへ。あったあった。3種類全部並んでた。とりあえず一番安いのを入手して家路を急いだのだった。
iTMS 日本版に関しては、仕様がどうなるのか心配されてはいたのだが、結局は海外版と同じ軽 DRM、 価格も 150円(1割ほどは 200円 だとか。この辺りに日本独自の事情が窺える)。まぁ、アップルもよく頑張ったよ。ここまで実現できるとは正直思ってなかった。長いこと待たされた甲斐があったってもんだ。
まだまだ参加レーベルが少なく、ラインナップに若干の見劣りはある。しかし、何よりも始まったことを喜びたい。というか、思ったより楽しめそうな程度には曲が揃っているのだ。
Beatles は無い‥‥まぁ無いだろうな。トニー=シェリダンとやった音源は米国版だと入ってたが、こっちには無かった。ま、そんなのはどうでもいい。 Led Zeppelin はない。まぁこれは米国版にも無い。ん、 King Crimson も無い。これも米国版ですら殆ど撤退状態だな。 EL&P も無い。米国版にはあったんだが。
さだまさしが無いなぁ。 YMO も無いか。
無いのを見つけたってしょうがないか。
安全地帯は一応ある。ベスト盤とライヴ盤だけだが。1曲 200円? 高ッ! 玉置浩二の名前だと、安全地帯の曲と抱き合わせのベストしか出てこない。む〜。
宇多田ヒカルも 200円だ! うえ〜。まとめ売りしてる B'z のもだいたい 200円 ばっかりだな。何だかな。
Pink Floyd はそれなりにある。他より安いな。おおむね洋楽だと 150円、 邦楽でも欲の皮のつっぱってるのが 200円 って感じだ。
う〜ん、そう言えば、これまで見てきたのは全部持ってるわ、俺(笑)。
iTMS では、毎週何曲かずつ無料配布してる曲がある。期間限定のプロモーションでやっていて、期間を過ぎれば普通の価格で買うようになるんだが、これが日本版でも用意されていた。こいつをダウンロードしない手はない。ということで、ダウンロード1号はこれに決定。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?playlistId=75319825
HIFANA 『Wamono 〜和モノ〜 - Single』
▲ リンクは iTMS へのもの。
上の無料曲は、アカウントを持ってないとダウンロードできない。で、そのためにも私はプリペイドカードを買ってきてアカウントを作ったのだが、せっかくだから有料のやつも買わないと面白くない。
何か無いかなと iTMS サーフィン(笑)してたら、チャゲアスの曲が結構あることに気づいた。うん、これなんてどうだろう。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?playlistId=76486581
CHAGE & ASKA 『Mix Blood』
▲ リンクは iTMS へのもの。
私がまだCDを買いあさる前の頃、テープで聴きまくってたアルバム。そして、今までCDでは買ったことがなかった。あやうく iTMS でアルバム買いしそうになったんだが、その前に視聴してみたら、どうしても欲しい曲は1曲しか無いことに気づいた(笑)。よって、その1曲 「Mix Blood」 を購入することにした。
こんな感じで、私の初 iTMS-J は2曲。これが初体験。
まちに待ってた iTMS で、ラインナップもまだまだ不完全とくれば、いろいろイジって遊べそうである。当面は好きなアーティストで検索かけて、これがあるぞ、これは無いぞ、ってやればエントリーの一つは稼げる。ネタに困ったときに便利だ。
いや、ネタに困ってなくても、安全地帯関連で1本やるつもりだけどね。
iTMS を使い倒してやろう。で、どんどん曲を買っていってやろう。今は参加していない連中がモタモタしている間に、音楽配信の世界で既成事実を作ってやるのだ。日本でも iTMS がデファクトスタンダードになるように──てな感じで。
iTMS の開始はゴールじゃない。ようやく1歩目なのだ。音楽業界がまともになっていくための。だって、あまりに情けない話だけど、 iTMS が日本に入ってくることで早速 価格競争が始まってるんだ。これまでは“カルテル”で価格を吊り上げていたような連中が。日本で音楽産業が生まれて以後、初めての価格競争と言ってもいい。
もっとも、 iTMS の中でも 150円と 200円の 価格競争があるんだな。そのうち 150円に 統一せざるを得なくなるとは思う。売上が 150円のに 集中していくのならね。
いずれにせよ、これからの動きが楽しみなのである。
ホント、待ちに待ってたんだから!
投稿:by 暇人#9 03:04 午前 [Macintosh, iTMS, また買っちゃった, 音楽業界の愚行] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2005.07.27
玉置浩二 『LIVE!! 「今日というこの日を生きていこう」』発売
──7月27日 発売のところ、例によって前日に入荷したので、私も入手しましたぞ。
| LIVE!! 「今日というこの日を生きていこう」 | |
![]() | 玉置浩二 須藤晃 松井五郎 ソニーミュージックエンタテインメント 2005-07-27 売り上げランキング : おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
──パッケージ概観。
ジャケットは極めてシンプル。ライヴ時の写真にタイトルを打っただけのもの。しかしブックレット自体は、殆どのページで歌詞の背景にライヴ写真を使用、ライヴ盤としては実にまっとうな作りなのである。やっぱこうでなきゃね。ここまでやってこそ、(わざわざ)買う価値のあるライヴ盤なのである。写真につられて買う人だっているでしょ?
さて、CDに付いていた帯の文面はこんな感じである。
約10年ぶりとなる、名曲揃いのライヴ録音決定盤!!
伝説となる最高のライヴの模様をあますところなく、全曲収録。
'05年6月14日、 Zepp Tokyo でのアンコールライヴを録音
──そんな最近のライヴが「伝説」なワケねーだろ!
表現が大げさすぎるんだよ。
[DISC 1]
01 さよならに GOOD BYE
02 CAFE JAPAN
03 Honeybee
04 ルーキー
05 風の指環
06 グライダー
07 あなたに
08 ひかり
09 太陽さん
10 闇をロマンスにして
11 メロディー
12 ワインレッドの心
13 愛されたいだけさ
[DISC 2]
01 古今東西
02 スイスイ
03 しあわせのランプ
04 明かりの灯るところへ
05 甘んじて受け入れよう
06 凡人
07 JUNK LAND
08 田園
09 夏の終わりのハーモニー
10 じれったい
11 悲しみにさよなら
12 MR. LONELY
(C)(P)2005 Sony Music Records Inc.
もうね、玉置浩二のライヴがCDで聴ける幸せを噛みしめておりますわよ。ライヴアルバムとしては『T』以来 10年ぶり。 ビデオのライヴ映像も含めると 『WE CAN BELIEVE IN OUR "JUNK LAND"』 以来7年ぶりの(まとまった)ライヴ音源パッケージということになる。マニアックな話をすると、ライヴ版の「願い」がシングルに収録されたり、途中放棄したライヴの映像が一部だけビデオに収録されていたり、テレビ出演で何曲か演奏したりしてたんだけど。特にテレビ出演は最近にもやってる。
玉置浩二の音楽活動は、多くのアーティストの活動サイクルと同様に、アルバム制作のたびにライヴツアーをこなすというものである。時々アルバムを置いといてライヴやったりもするけど‥‥とにかく、アルバムだけを聴いていても全貌を知ることができないのである。しかも玉置ソロアルバムって基本的にワンマン録音(最新作はゲストミュージシャンが多く参加してるけど)だから、バンドとしての音はライヴでしか聴けない。言ってみれば“もうひとつの玉置浩二”がCDで聴けるのは大きいと思うのだ。しかも玉置ソロとしては初のセットリスト完全収録!
玉置浩二(に限ったことでもないのだろうけど)のライヴは毎回コンセプトを変えてやっている。だから記録として録っておいて欲しいと私などは思うのだけど‥‥その辺りどうなんですかね、ソニーさん。以前は(それこそソニー在籍時)ライヴビデオが毎年出てたりしてたんだけど、ここ何年かは(移籍してから)作らなくなっちゃったんだよねぇ。記録の意味でも、ライヴへ行かなかった人にとっての紹介の場としても、ライヴへ行った人にとっての追体験の機会としても、玉置浩二の活動の半分を流してしまっているのは惜しいと思うのだ。
ここで、ちょっと前からの玉置浩二ライヴを振り返ってみようか。安全地帯の活動再開あたりから。
2002年。 安全地帯の活動が再開され、ツアーもすぐさま開始。長いブランクを経た最新作『安全地帯 IX』 をひっさげてのツアーとなった。もちろん新曲もふんだんに盛り込んだセットリストではあったけれど、それよりもファンを興奮させたのは往年のライヴ定番曲をふんだんに演奏したことに尽きるだろう。その反面、武沢豊が怪我のため参加できず、残り4人+安藤さと子+カルロス菅野という布陣で臨まざるを得なかった(マニアックなことを言うと、この布陣は一時期──2000年頃に噂された“幻の安全地帯”だったりする。武沢抜きで活動再開するという話が流れてたんだよねぇ)。私などは複雑な心境で見ていたライヴである。
2003年。“新生”安全地帯2年目のツアー。武沢豊が(指使いは若干たどたどしい感じが残っていたけれど)復帰し、矢萩+玉置+武沢の3ギターの厚みが強烈な印象を残すライヴだった。ちなみにこの3ギターは 2000年と 2001年の 玉置ソロツアーでも実現してるんだけどね。セットリストは前年のものを補完するような感じで、最新作『安全地帯X』での新曲と、前年やらなかった定番曲、そして絶対に外せない代表曲を使った内容だった。この2年で安全地帯の主要曲はほぼ網羅した感じで(でも「あの頃へ」は無かったよね)、これらの音源をCDにしておけば、安全地帯の活動再開を彩る記念碑的ライヴ盤になってたと思うんだけどな。
2004年。 玉置浩二が自身の作詞曲を歌いたくなったとかで、事務所独立を機に安全地帯の活動を休止、またソロ活動を始めた。そんな訳で、ソロ活動再開から最初のツアーは殆ど玉置ソロだけで構成された。これが結構よかったのよ。ソロ曲だけで充分ライヴが成立するという、彼の活動の充実ぶりがよく判る内容だった。しかもメンバー構成自体、ピアノ+ヴォーカル+ギターの変則アコースティック。展開も1人→2人→3人と徐々に音を足しながら数曲ずつ披露するという、一粒で3度おいしいセットリストだった(もちろん3人での演奏がメイン)。
いやぁ、実は私、 2000年 あたりから毎年ライヴ盤を出して欲しいと思ってたくらい最近のは充実してたんだよ(‥‥というか、今からでも遅くないから、全部 出てきたりしないかなぁ。上で紹介した以外のも含めて)。
そして 2005年だ。 今回のツアーの特徴は二つ。まずソロ活動再開以来、初めてバンドを組んで回ったライヴツアーだということ。そして新作『今日というこの日を生きていこう』を受けてのツアーだということ(なお 2004年の ツアーは「しあわせのランプ」再録音と「名前のない空を見上げて」曲提供だけの“新曲”だった)。つまるところ今年のは、従来の定番曲と新曲との兼ね合いを楽しめる、玉置浩二としての“標準的”ソロライヴを楽しめる久しぶりの機会だったのだ。
そこで気になるのが、新作からの演奏が何曲に及ぶのかということ。いや結果は5曲だけだった。ここで演奏された曲の他にも良いのはあったんだけどね、それよりも全体としての選曲を優先させた印象だった。しょっぱなから惜しみなく繰り出される定番曲、定番曲。玉置浩二ソロとしての総決算的な内容だったのだ。
私が今回のライヴを見たのは 4月9日 (札幌)・ 10日 (旭川) の“北海道シリーズ”だったのだが、この時の鑑賞ですぐさま「総決算的」という印象を抱いていた。だから、その後 WOWOW 用の収録(放送は 7月27日の 予定である)、ライヴCDの発売と事態の急展開があった時にも、もちろん私は嬉しくて浮かれまくったのだが、それと同時に、起こるべくして起こったのだという妙な納得もあったのである。最もそれに相応しい時期にライヴ盤として出た、と言える。どこまで予定されたものだったのか判然とはしないのだがねぇ‥‥。
今回のセットリストは玉置浩二活動全期を通してのベスト的選曲と言い換えてもいい。彼はキティ→ソニー→ファンハウス→ソニーと移籍を繰り返してきたため、これらを俯瞰するベスト盤が発売されることは望むべくもない(はっきり言って、これらのレコード会社には、全期対象のベストを編むなどという甲斐性は全く無いだろう。それぞれの在籍期間を対象としたベストは出てたりするけどね。特に糞キティなぞには)。各社の原盤権をクリアする必要の無い、新録でいけるライヴ盤だからこそ こうした内容のCDが可能となった。実にめでたい。
もうね、あたしゃ嬉しいのよ。もちろん「ベスト」とするには選曲漏れも多い。「恋の予感」とか「あの頃へ」とか、「コール」とか「カリント工場の煙突の上に」とか、「星になりたい」とか「常夜灯」とか。しかし、改めてセットリストを見て欲しいのだけど、そういった選曲漏れの曲を置いといても尚ここまでの充実を見せているのだ。
「Honeybee」 「CAFE JAPAN」 「太陽さん」 「JUNK LAND」 「古今東西」「凡人」あたりなんてアルバム収録曲にしてライヴの定番。それなのに久しぶりの演奏! 新曲だって「風の指環」「グライダー」「ひかり」「明かりの灯るところへ」「愛されたいだけさ」と美味しいトコ取り。玉置浩二ヒット曲の「ルーキー」「メロディー」「田園」だってやってるし、もちろん安全地帯の「ワインレッドの心」「夏の終わりのハーモニー」だって入ってる。ここに挙げなかった曲だって、玉置浩二のソロライヴを彩ってきた超定番曲たちだ。選曲漏れした曲は、単にライヴ向けの曲が多いために選曲漏れしただけの話で、ここで演奏された曲は一つの「ベスト」の形なのである。玉置浩二による玉置浩二のための(笑)選曲! これまで発売されてきた玉置浩二ベストよりも何倍もの価値がある選曲!
とにかく聴いてほしい。
玉置ファンなら聴いて。
玉置ファンだった人も聴いて。
今の玉置浩二はこうなんスよ。
現役なんスよ。
彼が毎年ライヴをこなしてるって知らない人も多いんじゃない?
だから聴いて。レンタルでもいいから(笑)聴いて。
今の玉置浩二を知って。
気に入ったら、知り合いにも薦めてみて。
ライヴにも行ってみて。
生玉置はスゴいのよ。CDよりもスゴいのよ。
声のヴァイブが違うのよ。全身にクるのよ。
──すみません、興奮しすぎました。
今回のライヴ盤は待ちに待ってたこともあって、文句を付ける気にはなりません。まず、玉置入門にはこいつで決まりでしょう。
投稿:by 暇人#9 12:35 午前 [また買っちゃった, 安全地帯・玉置浩二] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
2005.06.23
Musical Baton
『万来堂日記』の旅烏さんからバトンを渡されたので、喜んで応じたいと思います。「1日1回バトンが受け渡されるとして、2週間で地球上の全人類にバトンが渡る」という噂の Musical Baton ですが、来なかったら来なかったで「自分は世界人口にカウントされていないのか」と思いをめぐらしたくなったりなんかして。ともあれ、来たんで一安心。
で、バトンに応じるか否かと言えば、人に頼まれた訳じゃないのにブログなぞで自己主張(めいたもの)をやってる私ですから、バトンが回ってきて答えない訳がない(笑)。
ミュージカル=バトン (Musical Baton) とは何じゃらほい──って人は『絵文録ことのは』が「歴史」込みで記事にしているので参照くださいまし。
──それじゃ、いってみよか。
■【コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量】
Total volume of music files on my computer
メイン機(初代 iMac で名前は "Rhyme") で使ってる iTunes に登録したファイルに限ると、 21.63GB。 これって多いのか少ないのか。以前は手持ちCDを網羅するような形で MP3 を溜めてたけど、一度まっさらにして気に入った曲だけ AAC に変換し直している最中。そのうち、もっと大きい容量になっていくに違いない。
なおハードディスク内には iTunes に登録していないファイルも多々ある。だから必ずしも総ファイル数とは一致しない。さらに言えば、変換作業中のファイルは AIFF で置いてあるから曲数にすればさほどではないかも知れない (現時点で 2855曲)。 最近CDドライブがヘタってきたんで、 AIFF → AAC の2段階でエンコードしているのだ(マシンへの負荷という観点にもよる。うちのは非力なんだが、他の作業をしながら変換する場合が少なくないため)。
閑話休題。もう1台ある iMac と、 Win 機の方にも別のファイルが入ってるけど、最近はあまり聴いてないので詳しく報告できません (iMac の方は殆ど AIFF で数十 GB、 Win の方は MP3 で数 GB ってとこかな)。
■【今聞いている曲】
Song playing right now
ライムスター「隣の芝生にホール・イン・ワン」。旅烏さんの推薦で『リスペクト』(あとソウルスクリームの 『The positive gravity』) を蛇回し中。 iMac で聴いたり、ラジカセで聴いたり、CDウォークマンで聴いたり‥‥。
それらの合間に玉置浩二やら S&G やらも少々。
■【最後に買ったCD】
The last CD I bought
まず新品(新譜ではない)。
| 完全収録ライヴCD 元ちとせ 「冬のハイヌミカゼ」(CCCD) | |
![]() | 元ちとせ HUSSY-R 上田現 ERJ 2004-08-04 売り上げランキング : 6,992 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
元ちとせ『冬のハイヌミカゼ』。アマゾンのデータは日本盤 「CCCD」 だけど、私のは台湾からの還流盤(笑)。こっちの方はコピコンなのかCDなのか判らず夜も眠れない‥‥。
| Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1 | |
![]() | 宇多田ヒカル 森俊之 磯村淳 西平彰 東芝EMI 2004-03-31 売り上げランキング : 504 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
宇多田ヒカル 『SINGLE COLLECTION VOL.1』。 アマゾンのデータは日本盤だけど、私のはマレーシア盤(笑)。アルバム全部聴いてきたんだから、わざわざ高い金だして日本盤なんか買わないって。
──最近だとこんなとこ。
中古だと(いろいろありすぎるんだが)。
| THE VERY BEST OF PUFFY/amiyumi JET FEVER | |
![]() | PUFFY 奥田民生 井上陽水 草野正宗 ERJ 2000-07-05 売り上げランキング : 3,998 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
PUFFY 『amiyumi jet fever』。 ベスト盤ね。
| ショッピング | |
![]() | 井上陽水奥田民生 井上陽水 奥田民生 フォーライフミュージックエンタテインメント 1997-03-19 売り上げランキング : 37,120 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
井上陽水奥田民生『ショッピング』。2枚の関連性については詮索しないでください。照れくさいから。単に思いついて一緒に買っちまっただけだもぉん。
こんなところかな。
近々入手したい新譜としては、玉置浩二のライヴ盤、電気×スチャダラのコラボ、「ほ・ほほほの北海道」あたりかねぇ。
電気グルーヴとかスチャダラパー(初回生産限定盤)
電気グルーヴ×スチャダラパー![]()
■【よく聞く、または特別な思い入れのある5曲】
Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me
旅烏さんが「この企画に乗っている人はこの項目に回答したいがために乗っかっているのではなかろうか」と書いていたけど、いや、私に限って言えば全くその通りではないかと(笑)。
私が今まで音楽を聴いてきた中で区切りになった曲たちを、主に気に入っているアーティストの中から挙げてみる。
| コンプリートベスト | |
![]() | 安全地帯 ユニバーサルJ 2005-03-23 売り上げランキング : 1,228 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
安全地帯「熱視線」。
もう長いこと聴いてる安全地帯・玉置浩二との出逢いの曲。CMソングだった。「ワインレッドの心」には間に合わなかったんだよねぇ。
| シングルズ全集(5) | |
![]() | さだまさし テイチクエンタテインメント 1999-01-29 売り上げランキング : 52,044 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
さだまさし「恋愛症候群」(アマゾンじゃ品切れだって)。
私が最初に買ったレコード(シングル)。ラジオで聴いて気に入ったという‥‥さだまさしも長いこと聴いてますな。いつもベッタリ聴いているわけではないけど、時折ふと聴きたくなる(まっさんは名曲多いのよ)。だいたいの有名作は持ってるかな。全作はとてもとても集められない。
| Revolver [FROM US] [IMPORT] | |
![]() | The Beatles Capitol 1990-10-25 売り上げランキング : 23,946 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
THE BEATLES 「Taxman」(ビートルズが 1500円台で 手に入るっていい時代になったものだよ‥‥)。
私が最初に買ったCD。すなわち 『Revolver』 で、これはその1曲目。 それまでは友人からテープを貰って聴いていたビートルズ、ここから遂に買い始める訳ですよ。ちなみにこのCDを買った当時は まだCDプレーヤーを持ってなかった(笑)。
| Coverdale Page | |
![]() | David Coverdale & Jimmy Page Emi 1994-07 売り上げランキング : 57,662 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
COVERDALE PAGE 「Take Me For A Little While」(これは中古の方が入手しやすい罠)。
初めて聞いたデビカバのソロ曲。それまではパープル三期の冴えないヴォーカルというイメージしか無かったのが、これを聴いてソロの方も聴いてみる気になった(なおリアルタイムではなく、発売からしばらく経った後である)。その後の私の聴き方がヒネくれてるというか、 『Slip Of The Tongue』 → 『Whitesnake』 → オリジナルスネイク(いわゆる“黄金期”)だったりする。今ではカヴァデールなしの音楽生活は考えられない。
| Discipline | |
![]() | King Crimson Dgm 2004-11-15 売り上げランキング : 27,359 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
KING CRIMSON 「Discipline」。
ヒネくれた聴き方と言えば、クリムゾンもそう。最初に買ったのが 『The Compact Crimson』 (あまりにアレな選曲で鬼子扱いされているベスト盤)で、その1曲目が 「Discipline」。 いやそれで気に入ったんだから、妙な巡り合わせだったのよね。最初の頃は“21パカ”は理解できなかったもんなぁ。このベスト盤から入った弊害は Larks' Crimson を聴く時に出たんだけど(これも理解するまでに時間がかかった)、今ではどの時期も気に入っている。結果オーライ。
■【バトンを渡す5名】
Five people to whom I'm passing the baton
知り合いが少ないもので、私がよく訪問させてもらうサイトの管理人さんに。いや無理に繋げる必要はないですよ、時間の都合がつけば一緒に遊んでみてくださいまし(特に連絡は差し上げません。もし何かの縁で御覧になったらバトンを受け取ってください。あ、誰かこの記事を見た人が伝えて下さるのは構いませんよ。むしろお願いします。そうした話の流れも面白かろうと思いますので)。
『Topix - Anzenchitai & Matsui Goro』 の Kaiser さん。玉置浩二・松井五郎関連の新情報・データなどをマメに発信されている方で、何か動きが無いかを知りたい時には まずここをチェックします。お忙しいとは思いますが、よろしければお願いします。
『Where is a limit?』 Tonton さん。 Watchdog ブログでは最もアグレッシブな活動を展開してる方。いろいろとお忙しいとは思うのですが、どうですか、好きな曲の話をして ちょっと息抜きしましょう。
音楽系のブロガーではないのですが、 『Copy & Copyright Diary』 の末廣さんに。「特別な思い入れのある5曲」なんてのは ちと興味があります。よろしければ。
さて。残るは2人。
こういうのは一種のネタですから。敬愛する2人の名前を出すとしましょう。
玉置浩二氏と武沢豊氏に。そもそも2人がここ読んでる訳ぁないよ。
ネタです、ネタ。
投稿:by 暇人#9 06:16 午前 [The Beatles, また買っちゃった, 安全地帯・玉置浩二, 身辺雑記] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
2005.04.13
玉置浩二ライヴ・北海道シリーズ2デイズ ──の感想ではなく、その間のCDショップ巡りに関するあれこれ
4月9日・ 10日と、 玉置浩二のライヴに行ってきた。9日が札幌・厚生年金会館、 10日が 旭川・市民文化会館である。
この記事では公演の中身については触れない。他の記事で感想を書くかも未定(去年のも書かずじまいだったしなぁ)。ただ少しだけ書き留めておくと、今年のセットリストはアップテンポ曲が多く、しかも例年より時間が長かった。私は高く評価している(個人的には 『ニセモノ』 発売に伴う 『Super-T』 ツアーを高く評価しているのだが、今回は これに匹敵する内容だったと思う)。今年の玉置浩二ツアーは まさしくロックコンサートだ。
玉置浩二のライヴ会場では関連CD(つまりソロと安全地帯の両方)を並べて売っており、いつも悩ましいのがポスター付きで売る最新アルバムである。毎回恒例の売り方なのだ。既に記事にしている通り、私は最新アルバムを発売時点で買う主義だ(今年は『今日というこの日を生きていこう』)。となれば、ポスターが欲しさに もう1枚買う羽目になるのかという葛藤に毎回苛まれる。
──いや買うわけないでしょ。
玉置浩二ファンのある知合いは、このポスター付きを見越して最新アルバムの買い控えをしていた。ライヴに行ってから買って聴くという寸法だ。売り手としてはコンサート会場での付加価値を与えるつもりが、アルバム売上の立上がりを弱めるという裏腹の作用も与えかねないということだ。ましてポスターをわざわざ手に入れようとするなんて余程のファンなんだろうし(CDを発売当日に買うのも余程のファンであることを考えると、全くもって競合している)。しかし他の人はどうしてるのかねぇ? ダブって買ってるのかしらん。
それにしても、札幌公演での売り子が「2枚組 (DVD 付きの初回限定版)はもう会場でしか手に入りません」と連呼していたのには閉口してしまった。──嘘こけ! 初回生産分がきっちり捌けるようなら、もうちったぁマシなチャートアクションをするわいな。
あと売り子と言えば、まぁ現地のCD小売り店員かアルバイトなんだろうけど、 『メモリアル・コレクション』 を指さした客が「あの箱は何?」って質問しても「ボックスセットです」としか答えられないのはどうかと思うぞ。──ボックスセットなのは見りゃ判るわい、問題は中身じゃ! 自分の扱う商品くらい把握しとけ! そもそも 1996年に 発売されたボックスセット(1作目から8作目までの全作品 12枚 を収録)が今でも新品で普通に売っているというのは結構悲しいものがあるぞ。何せ今では、店頭で安全地帯のオリジナルアルバムを見かけることなんて殆ど無い。ライヴ会場で売ってるボックスセット(あとアマゾンにもあるけど)でしか入手できないとは! あの売り場でだって単独商品は置いてない‥‥。
私は、ウェブに文章を載せるようになってから一貫してキティ批判をやってきている。あ、キティってのは安全地帯のレコードを出してた会社ね(なお9作目以降はソニー)。ここの既発作品の扱いは酷く、定期的な再発はしない、リマスター盤を出すという発想もない、しかも何の取り柄もない編集盤を何年かに1度だけ発売するという体たらく。そりゃ今さら安全地帯なんて売れないのかも知れないが、売る側が全く努力しないんじゃ売れようが無いだろうさ。
実は今年も編集盤を発売して お茶を濁しているのだが、これの題名が『コンプリートベスト』なる恥ずかしいやつ。 2001年には 『Very Best』 が出てるから、その恥ずかしさも倍増する。
一応、今回の売りはキティ時代の全シングルを対象にした2枚組ベストという点にある。 『Very Best』 の時はどういう訳か2作目から6作目だけを対象にしていたので、今回の選曲はかなりマシである(と言うか全曲集だもんね。選曲云々ではないか)。
また、全曲リマスターされているらしい。どこまで音を改良したのやら。キティ時代の安全地帯は正直、歌謡曲路線まっしぐらでロック的な音作りがされていない。だからバンドの音としては非常に貧弱だった(私がリマスターを望み続けているのも これが原因)。ちと興味はある。
というか、実は欲しかったりする。まだ買ってないけど。ベストアルバムとしての方向性が若干不明確ではある(数曲だけB面曲も含まれているものの、オリジナルアルバムを補完する形では編まれていない──B面曲も全て収録するかアルバム未収録曲だけでも網羅して3枚組ないし4枚組で出せば、オリジナルアルバム再発に繋げられたものを。もしそれで 3200円 という値段がついていたら間違いなく買いだ。それを何だ、2枚組で 3200円 ってのは。客を舐めとんのか)。まぁ私のような全曲持ってるような人間はともかく、まだ安全地帯のアルバムを持っていなくて懐メロを聴きたいって人なら安心して買える内容だろう。曲目を見た限りではお薦めできる。
さて。 10日の 旭川公演へ行くついでに、旭川買物公園もぶらついてみた。駅から公演会場までの通り道でもある。しかしね、あそこ行くのは久しぶりなのよ。小学校の修学旅行以来‥‥ん、学生時代にも1度行ってただろうか(もはや忘却の彼方)?
何をするでもなく、CD屋へ入ってみたりしただけではあるのだが(あ、ラーメンも食ったよ。蜂屋とかいう店)。安全地帯の『コンプリートベスト』も売ってるし、『今日というこの日を生きていこう』の初回盤も売っている。喜んでいいのやら、悲しんだ方がいいのやら。中には安全地帯の1・2・9・ 10作目 という微妙なラインナップで並んでいる店もあった。そりゃ全アルバムが並んでいるなんてことは期待しちゃいなかったのだが‥‥。
そんな中で、いかにもマニアックそうな店があった。『レコファン』って看板を掲げた所なのだが、池袋その他で見覚えのある あのロゴではない。たまたま店名が同じだけってことかい? 店の雰囲気は、ちょっとしたマニア向けで珍しい盤も置いてそうな感じ。私好みの胡散臭さ(笑)を感じて入っていくと、ありますな、いたいけな青少年をマニアックな道に走らせかねないようなラインナップが。そりゃ東京のと比べれば見劣りはするかもしれないが。
Pink Floyd や King Crimson で独立した棚(小さいものだったが)を作ってる。もう、私好みだ。 Frank Zappa も並んでる! しかも最新リマスターじゃなくて、ライコから出てた一昔前の邦題帯付きのやつ。ビートルズも棚が出来てて、公式盤の中古と素性の知れない盤がごった煮。こういう店で私は道を踏み外した(笑)んだ、と思わず遠い目をしてしまった。
こういう店が旭川の中心地にあるってのは嬉しいし羨ましい。明らかに他と一線を画してるんだもの、品揃えが。私も札幌でそういう店を探し出さなきゃなあ。実は少し前に、昔よく行ってた札幌の某店へ 記憶を頼りに行こうとしたのだけど、少なからず町並みが変わっていて寂しい思いをしたものだ。普通の品揃えの店じゃ満足できないんだよなぁ、私は今も昔も。
それはともかく、ここの店での収穫は四人囃子のアルバムもいくつか置いてあったことだ。2年ちょっと前に紙ジャケで一斉再発されたんだけど、買おうかどうしようかマゴマゴしてるうちに、いつの間にか店頭から消えてしまった(好きな人は買ったんだろうねえ)。仕方なく旧マスター盤の中古をゆっくりと買い集めていたんだが(紙ジャケ買った人が手放したのかな?)、 『NEO-N』 だけはどうも手に入らなくて ずっと探していたのだ。それが旭川の地で巡り会うことになろうとは! 東京から離れたから もはや店頭で買えないものと諦めてた。まぁ大部分はアマゾンでも買えることは買えるんだけど、やっぱ店頭で現物を見ないと踏ん切りがつかないのよね。
ともあれ、玉置浩二の旭川公演は、四人囃子のCDを懐に入れてホクホクした気分で楽しんだのであった(罰当たり!)。
後日談。
家に帰ってから調べてみると、私が昔よく行ってた札幌の胡散臭い(笑)CD屋は今も変わらぬ場所にあるらしい。
──どうも記憶を頼りに歩いていたせいで、一条ほど間違って探していたらしい。
投稿:by 暇人#9 03:40 午前 [また買っちゃった, 安全地帯・玉置浩二] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2005.02.17
『The Capitol Albums Vol. 1』 購入
| The Capitol Albums, Vol. 1 | |
![]() | The Beatles Toshiba EMI 2004-11-16 売り上げランキング 519 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ついに購入した。発売から結構たってるのだがねぇ。
年が明けてから、アマゾンで、輸入盤を──だ。購入に際し このような選択をしたことについては、私個人としての感慨がある。
「輸入権」を“創設”した改悪著作権法が施行されてから(ただし今のところ、この 『The Capitol Albums』 のような海外原盤の「音楽レコード」が差し止められてはいない。日本レコード協会による対象リスト参照のこと)、日本盤の値段が高い上に 「CCCD」 で、しかも追加要素と言えばヌルい解説しかない──とくれば、私が日本盤に手を出すわけが無い(東芝 EMI はこんなに気合いの入ったウェブページを用意して販促を試みているというのに。この努力自体は讃えられるべきだと思うが、 「CCCD」 が全てをぶち壊している)。輸入盤以外の選択肢などあるものか。
ちなみに、日本語解説の代わりに『レコードコレクターズ』(通称“レココレ”) 2005年1月号 を手元に置いて聴いている次第。
『レコード・コレクターズ』
2005年1月号
THE BEATLES
ビートルズ米国進出とブリティッシュインヴェイジョン
MC5
KING CRIMSON
THE ZONBIES
SKYE/GRYPHON
DECCA
当該号の“レココレ”は本ボックスセットのお供に最適です(と、お薦めしておく)。
さて、今回のCDボックスセットは、ビートルズの初期作品を収録した米編集盤音源そのままのCD化(ビートルズ関連CDではCD化の際に音源が差し替えられる場合が少なくない)なので別ミックス蒐集家には資料価値が高い。何せステレオ版・モノラル版両方の収録だし。米国視点でのビートルズ史を追体験したい人にも最適。米国人から見たビートルズの姿に思いを馳せることができる(あと『エド=サリヴァン=ショー』出演時の映像なんか持ってると理想的?)。
まぁ既発の英オリジナル盤CDを持ってる人や これから集めようって人で、オリジナル盤にこだわってたり そいつで充分って人には手を出す必要が無いという、米編集盤ってのはビミョーな位置づけの商品である。
『The Capitol Albums Vol. 1』
別ミックス収録状況
既発かどうかの基準は、
オリジナルアルバム公式CDとする。
(初CD化音源には★印を付している。)
S :ステレオ
M :モノラル
(初) :初CD化
擬 似 :擬似ステレオ
モノラル音源を処理して製作された音源
偽モノ :モノラル変換音源
ステレオ版から単純にモノラル化された音源
キャピトル:キャピトルによる“変造ミックス”
英国で作られたものをさらに加工した音源
オリジナル:本来オリジナルアルバムにも収録されていたが
公式CDでは差し替えられている音源
別ミックス:英国でミックスされた音源だが、
公式CDと異なる音源
『Meet The Beatles!』
I Want To Hold Your Hand ★
S−擬似(初) M−
I Saw Her Standing There ★
S−(初) M−
This Boy ★
S−擬似(初) M−
It Won't Be Long ★
S−(初) M−
All I've Got To Do ★
S−(初) M−
All My Loving ★
S−オリジナル(初) M−
Don'r Bother Me ★
S−(初) M−
Little Child ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
Till There Was You ★
S−(初) M−
Hold Me Tight ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
I Wanna Be Your Man ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
Not A Second Time ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
『The Beatles' Second Album』
Roll Over Beethoven ★
S−キャピトル(初) M−
Thank You Girl ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
You Really Got A Hold On Me ★
S−キャピトル(初) M−
Devil In Her Heart ★
S−キャピトル(初) M−
Money ★★
S−(初) M−偽モノ(初)
You Can't Do That ★
S−擬似(初) M−
Long Tall Sally ★
S−別ミックス(初) M−
I Call Your Name ★★
S−別ミックス(初) M−別ミックス(初)
Please Mister Postman ★
S−キャピトル(初) M−
I'll Get You ★
S−擬似(初) M−
She Loves You ★
S−擬似(初) M−
『Something New』
I'll Cry Instead ★
S−(初) M−別ミックス(初)
Things We Said Today ★
S−(初) M−
Any Time At All ★★
S−(初) M−別ミックス(初)
When I Get Home ★★
S−(初) M−別ミックス(初)
Slow Down
S− M−
Matchbox
S− M−
Tell Me Why ★
S−(初) M−
And I Love Her ★★
S−オリジナル(初) M−別ミックス(初)
I'm Happy Just To Dance With You ★
S−(初) M−
If I Fell ★
S−(初) M−
Komm, Gib Mir Deine Hand ★
S−(初) M−
『Beatles '65』
No Reply ★
S−(初) M−
I'm A Loser ★
S−(初) M−
Baby's In Black ★
S−(初) M−
Rock And Roll Music ★
S−(初) M−
I'll Follow The Sun ★
S−(初) M−
Mr. Moonlight ★
S−(初) M−
Honey Don't ★
S−(初) M−
I'll Be Back ★
S−(初) M−
She's A Woman ★★
S−擬似(初) M−別ミックス(初)
I Feel Fine ★★
S−擬似(初) M−別ミックス(初)
Everybody's Trying To Be My Baby ★
S−(初) M−
※ 参考資料:『レコードコレクターズ』 2005年1月号
『ザ=ビートルズ コンプリートワークス1』
詳細はこれらの本をご購読ください。
このボックスセット、私自身にとってはどんな「商品」だったか。
いや聴きましたよ、大層よろこんで。私はミックス違いが好きな人間だから。この米編集盤のCD化自体が「待ってました!」って。
実際の音を聴いてみて感じたのは、こんなことだ。
——ああ、いかにもレコードみたいな音だなぁ。
これには少し説明が要るか(笑)。
ビートルズ初期作品LPのステレオ音源には(後の作品のステレオ音源と比較しても)顕著な特徴があって、録音時の制約(トラック数など)から、片チャンネルに演奏が入り、もう片チャンネルに歌が入るという、いま一般に発売されている新譜CDでは考えられない“左右生き別れミックス”で収録されているのだ(古いたとえだと、音声多重カラオケテープみたいな感じ‥‥て、解るかしらねぇ?)。それゆえに、かつてのCD化では自然な(録音時に前提とされた)モノラル版が使われた。
オリジナルアルバムCD化の際にステレオ版が選択された場合でも(つまり初期よりも後の作品)、その過渡期にあたる 『Help!』 『Rubber Soul』 ではオリジナルLPの“生き別れ”を補正する方向でリミックスされたし、その後の 『Revolver』 以降だと録音過程が複雑化して“生き別れ”の違和感が少ない。そんな訳で、この“左右生き別れミックス”はCD時代には継承されなかったLP時代ならではの音と呼ぶべきものとなった(注:この音が良いとか悪いとか、どうと言っている訳ではない)。
ここで先の話に繋がる。今まではLPか、この音源を収録した(と称した)海賊版CDを買わなければ聴けなかったものが、いま公式CDで聴けるようになった! ──と喜んだ上での感想なのである。
もっとも、「良くなった」と多くの購入者(アマゾンでの購入者コメントや、“レココレ”の記事など)から言われているようである音質については、私個人の感覚では「へぇさよけ」てな具合である。もともと音の違いが判るような立派なオーディオ環境で聴いているのでもなく、今までのビートルズ音源(海賊版も含め)を聴くスタンスだって純粋にミックス違いに注目していたのであって、あまり音質そのものに こだわることは無かった。だから、まぁ確かに音は良くなっているのだろうけど、商品としての価値を考える際には 我ながら少々割り引いている節がある。
──私が英オリジナル盤CD音源に惚れ抜いているという理由もあるかも知れない。実は、オリジナル音源をリマスターした 『The Beatles 1』 のミキシングが苦手だったり、音質面で絶賛された 『Let It Be... Naked』 のミキシングに何の感慨も無かった(上に、内容面で酷評すらした)りもしたのだ。
私は、英オリジナル盤CD以外には、公式発売されたものは日本発売LP(英オリジナル音源についても同様)しか聴いていない。同じ音源を収録していても英盤・米盤で音質が変わると言われるビートルズ作品の世界において、私がさほど音質に気を使ってないことが判る証左かと思う。
しかしながら かつて店頭に並んでいたビートルズLPの音が、安定した音質で公式盤として堂々と聴けるようになったことへの感慨は強いのだ。なんだかチャリチャリしてるなーとか、擬似ステレオが妙な空間を作り上げてるなーとか、“左右生き別れミックス”(ヘッドフォンで聴くべからず!)だなーとか。音質にこだわらなくとも楽しめるポイントはある。
ここまで書いてきて、じゃあ このボックスセットは「買い」か?
ここのところ続いてきたビートルズ関連のマニア向け商品と同様に、一概には言えない。例えば、英オリジナル盤を聴いたことの無い人にはお奨めできない。各アルバムの完成度もどうかと思うような水準だし、ある程度オリジナルを聞き込んだ上に、かつミックス違いを聴きたくなるような人だけにお奨めできるものだ。そういった人でないと、4枚組ボックスを買って聴くのはキツいのではないか。
その一方で、今回の米編集盤CD化はマニア(もちろん私もそんな1人)たちを騒がせているのも事実である。詳しいことは後述するが、これまでのビートルズCD発売方針を覆す上に、今後の続編が期待されるからだ。仮に今ビートルズを聴き始めた人でも、その作品にハマっていって公式音源を全て集めたくなるような人(そんな属性を持ってる人)だったら、いずれは避けて通れなくなるボックスセットと言うことは出来ると思う。——初期曲のステレオ音源が公式CD化されていない現状では尚更。
結論。ミックス違いマニアやコレクター属性のあるファンには「買い」。
——余談。
「お奨めできない」と書いておいて何だけど、この米編集盤CDから入っていくビートルズファンが今後 生まれていっても、それはそれで面白いとは思う。
過去には 『The Beatles 1』 や 『The Beatles Anthology』 から入っていくファンを憂う声があったりもした(私もそんな1人)。しかし今回の米編集盤については、入り方として間違っていない。当時の米国在住ファンの聴き方がそうだったのだから(米編集盤をオリジナルと思って聴いていた筈)。そうやってビートルズ好きになった人たちが やがて自分で発言していくような段になった時、例えば英オリジナル盤と出会ったときの思いをどう表現するのか。そんな興味がある。
ファンの書く文章の醍醐味って、そうした個人体験の発露にあると思うのだ。ビートルズ活動当時に日本編集盤から入っていった人たちの証言を読むのは楽しい(余談だけど、日本編集のファーストアルバムの完成度は相当なものだと思う。まぁ発売時期等の制約があるから米盤と比較するのもフェアじゃないけど)。これから米編集盤CDから入る人なら、英盤CDに深い愛着を持ち その後LP音源へと進んでいった私とは異なる見方になることだろう。
今回、米編集盤のうち4枚がCD化された。そう言えば、英オリジナル盤がCD化されたときも、最初は4枚同時発売だった。なんとなく既視感を覚えてしまう。
第1回発売(1987.2.27)
Please Please Me
With The Beatles
A Hard Day's Night
Beatles For Sale
第2回発売(1987.4.30)
Help!
Rubber Soul
Revolver
第3回発売(1987.6.1) Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
第4回発売(1987.8.24)
The Beatles
Yellow Submarine
第5回発売(1987.9.22)
Magical Mystery Tour
第6回発売(1987.10.19)
Abbey Road
Let It Be
※ 参考資料: 『Beatles CD LP』
『goo 音楽』
いま改めて調べてみると、結構バラバラにCD化されて行ったのだな。私がビートルズのアルバムを聴いていったのは必ずしもこの発売順ではなかったのだが、「ついに この名盤がCD化!」「ついに全オリジナルアルバムがCD化!」「ついに全曲CD化!」というニュースを聞きながら、その都度 発売CDが記憶に刷り込まれていた。そんな私にとって、あの頃の空気は忘れ得ないものとなっている。CD発売の過程は、私がビートルズに興味を持っていった流れそのものだった。
そんな思い出と重ねて考えるに、今回のような米編集盤CDの発売過程が もしかしたら新世代ファンにとっての“ペースメーカー”になっていくのではないか、そんな気がする。米編集盤の場合はボックスセットだから、これよりはまとまってCD化されていくだろうし。
どうだろう。 『The Capitol Albums Vol, 1』 はそこまで支持を得られるだろうか。次へと繋がっていくだろうか。その結果が判らないうちに、早々と廃盤にしちまうなんてことは やめてくれよな > 米 Capitol。
以下蛇足——
ビートルズアルバムのCD化によるミックス違いの動向(誰がまとめても同じものにならざるを得ないのだが、“レココレ”での森山直明氏の記事を参照した。文章表現は私独自のもの。また挙げたアルバムは、必ずしも発売順には並んでいない。そのミックスの扱いに“揺れ”を生じさせつつ、今に至ったということだ)。
【レコード(LP)時代】
各国編集盤・ステレオ/モノラル音源の混在。
(英米では基本的にステレオ・モノラル両方が発売された。
日本でも独自編集盤が何枚か作られている。
これらには現行CDと異なるミックスの音源が多く収録されている。
あと仏独蘭豪あたりで別ミックスが一部使われたりも。)
【オリジナルアルバムCD化時代】
1987年 のCD化に伴い、ビートルズ作品は世界統一音源とされる。
CD化される作品も英オリジナル盤に統一され、
アルバム未収録曲は編集盤で対応することに。
(『Magical Mystery Tour』 と 『Past Masters』 2枚。)
米編集盤でCD化されたのは 『Magical Mystery Tour』 だけ。
ただし、これの音源自体は英オリジナルミックスに差し替えられた。
他の編集盤はすべて廃盤。
(米編集盤の代表的なものとして、次のようなものがある。
『The Capitol Albums Vol. 1』 収録の4枚
『The Early Beatles』
『Beatles XI』
『Yesterday And Today』
『Rubber Soul (米盤)』
『Revolver (米盤)』
『The Beatles Again (Hey Jude)』)
英オリジナル盤においても、
『Please Please Me』 から 『Beatles For Sale』 までがモノラル、
『Help!』 以降がステレオ——と明確に分けられた。
その後、シングル盤とEP盤がCD化(ボックスセット)。
ステレオでCD化されたアルバムに収録されたシングル曲など、
いくつかのモノラル版が初CD化された。
【“逆ミックス”音源が少しずつCD化、
別テイク音源も一気に公開】
“逆ミックス”とは「公式CDとは逆に当たるミックス」のこと。
(公式CDでステレオならモノラルのこと、
公式CDでモノラルならステレオのこと。)
1993年 “赤盤”“青盤”
アルバムではモノラルで収録されていた4曲のステレオ版がCD化。
1994年 『Live At The BBC』
1995年 『The Beatles Anthology』
いわゆる別テイク集。
前者はラジオ用スタジオライヴ。
後者はスタジオアウトテイクとリミックス。
【別ミックスが極端な形で発売された例】
1999年 『Yellow Submarine Songtrack』
2003年 『Let It Be... Naked』
大幅なリミックスではあるが、一時的な“企画色”が強い。
【そして従来のLPミックスが復活】
2000年 『The Beatles 1』
基本線としては、レコードでのミックスをリマスタリングしたもの。
リミックス・差し替えを多く行なっている現行オリジナルアルバムCDとは
異なる扱いと言える。
2004年 『The Capitol Albums Vol. 1』
米編集盤のステレオ・モノラル音源をそのまま収録するという画期的内容。
件の米編集盤については、森山氏の当該記事での文章が解りやすい。
スタッフのデイヴ・デクスター・ジュニアらにより、モノラルを当時の技術で加工したデュオフォニック(擬似)ステレオが作られたり、低音を強調したり強烈なエコーをかけたりといった処理も勝手に行なわれた。
ただ、これも森山氏の当該記事で述べられているのだが、今回の米編集盤のCD化は実に意味のある企画である。LPが流通していた頃は、英盤も米盤も等しく店に並んでいた(東芝 EMI は英米日の編集盤をすべて扱っていた)し、私のようにCDからビートルズを聴き始めた世代にとっても、ビートルズ史を紐解くたびに米編集盤の存在が大きくクローズアップされていたりしたものだ。まして、別ミックスを探求していこうと思えば、この存在は無視できない(まぁ英盤のステレオ・モノラル音源が全て公式CD化されるようになれば、また別の状況になっていくのではあるが)。
蛇足その2——
私と米編集盤との接点。
これが極めて薄い。殆ど持ってないと言っても良い。今回CD化された4枚のうち、私が音源として持っていたのは1枚だけだった。しかも海賊版CD。
私がビートルズを聴くようになったのは、オリジナルアルバムのCD化中の話だ。その頃はまだLPが流通していた。当時のLP(日本盤の中でも最終形態ではないだろうか)の帯は編集盤製作国の国旗が描かれているヤツで、その裏には英米日のアルバムカタログが掲載されていた。だから今回の4枚も当時から(題名だけは)知っていたことになる。ほぼ 20年越しで 入手して聴いたということ。
ただ、CDを中心とした音楽体験だから当然のごとく、私が聴いていったのは英オリジナル盤の方だった。順次CD化されていったオリジナル 12枚に、作品補完のために発売された 『Magical Mystery Tour』 と 『Past Masters』 2枚を得て、とりあえず全曲制覇をする。で、次にどうしたかと言うと、私の場合はコレクターズCD(いわゆる海賊盤)に手を出したのだ。別ミックスに興味を持ち、しかしその頃には別ミックス収録のLPが入手しづらくなっていたが故の選択である。このあたり“お手軽志向”と言われても仕方ない。
海賊盤の中でも、最初は別ミックス集を聴いていた。英米などの別ミックスだけを集めたものだ(例えば 『The World's Best』 のような感じ)。各国編集盤それぞれの文脈とは離れたところで掻き集められた(海賊盤業者による)編集盤である。しかしやがて“オリジナル”の形態を求め、LPの音をCD化したものを買い集めるようになる(いわゆる「パイレート盤」)。それも英オリジナル盤の“逆ミックス”が中心。やはり米編集盤との縁の薄さは相変わらずだった。
英オリジナル盤の“別ミックス”を入手できず、米編集盤(海賊版CD)で我慢したことはあった。そうした流れで買ったのが 『Beatles '65』 (これは今回めでたく公式CD化!) 『The Early Beatles』 『Magical Mystery Tour』。 いずれもステレオ版。前二者は初期作品のステレオミックスを聴くのに最適で、後者はCD化の際に音源が差し替えられる前の米盤オリジナルミックスが聴ける。
私は、米編集盤がオリジナル音源のままでCD化されるってんで大騒ぎしてた割には、それまでのCD蒐集の中で米盤にあまり頓着してなかった訳である。しかし英オリジナル音源については公式CD+公式CDボックス+海賊版CDで殆どを入手している。気合を入れた場面なぞでは さらにLPで買ったものすらある(ただし本当の意味で「レア」な音源には手が出ないが‥‥)。ここまで英盤に“偏った”聴き方をしてきたからこそ、今回の米編集盤CD化に素直に喜べるし(だって未知の世界だもんね)、今後の発売にも期待を持てるのかしらと思っている。結果オーライ。
‥‥海賊盤で集めすぎなくて良かった。いや、仮に海賊盤で入手していても、公式化されたら買いなおすのがマニアとしての仁義な訳だが(笑)。
最後に、今後のビートルズ関連リリースへの期待を表明しておきたい。
米編集盤は、今回同様の仕様で続編を出して欲しい。別ミックスが収録されたアルバムは全てCD化しておくれ! もちろんステレオ・モノラルの両方ね。特に 『Magical Mystery Tour』 米オリジナル音源が欲しい。
あと、 『A Hard Day's Night』 や 『Help!』 のような(ユナイテッド=アーティスツから発売された)サントラアルバムもCD化して欲しいぞ!
もちろん英盤だってステレオ・モノラルの両方でCD化して欲しい。今の技術でリマスターして欲しい。 『Help!』 と 『Rubber Soul』 については、LPオリジナルステレオとCDリミックスステレオの両方をリマスターしてくれ! 買うよ! 絶対買う!
‥‥『Live At The Holywood Bowl』 もCD化してほしいな(ボソッ)。
PS. 主演映画の DVD も再発してほしいよなぁ。
投稿:by 暇人#9 08:53 午前 [The Beatles, また買っちゃった, 感想] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2004.10.05
『コンピュータユーザのための 著作権&法律ガイド』 ──別名『萌える法律読本 :)』
![]() |
コンピュータユーザのための著作権&法律ガイド―CDバックアップからホームページ作成まで、身近な著作権の疑問を解決! プロジェクトタイムマシン 発売日 2002/09 売り上げランキング 7,627 Amazonで詳しく見る ![]() |
(★★★★★)
『コンピュータユーザのための 著作権&法律ガイド』は、以前ここでも採り上げた『萌える法律読本 ディジタル時代の法律篇』の旧版にあたる本だ。いわゆる『萌える法律読本』の元祖というわけ。
新版を買った私が、なぜ その後に旧版も買ったのだろうか? 単に〈どこがどう更新されているのだろう〉という興味で、図書館から旧版を借りてみたのが最初だった。それが、後に自分でも買う羽目になったという。
──その答えは単純だ。旧版にも〈買うだけの価値〉があったからである。
【目次】
1.著作権Q&A
2.時事の法律トピック
3.著作権法アウトライン
旧版と新版の最も大きな違いは、旧版の第3章目「著作権法アウトライン」だ。全体像を見渡しながら解説されたもので、条文そのものも掲載されている。またとない著作権法入門だと思われるのだが‥‥新版では割愛されてしまった。
新版ではさらに、旧版の残り部分の先に最新情報を持ってくる構成を採った。
──この違いについて、私はこんな感想を持った。
●「著作権アウトライン」の割愛は勿体ない。ホント勿体ない。
●しかし、新版の情報量を考えるとやむを得ない。その選択が間違いだとは断じて言えない。
●最新情報を頭に持ってきた意図だって解らぬわけではない。旧版との違いをはっきりさせるには最適の方法だ。
●そして現に、新版の最新情報は相当に気合いが入っていた。
●──が、新版の構成が読みづらいものだったことも事実なのだ。
新版では、気合い籠めて書かれた最新情報を腹一杯になるまで読める。しかし その後でユルい(基本的な)Q&Aに付き合わされるのがキツい。そして更にその後には、最新情報と多分に重なってしまう「時事の法律トピック」が待っている。──そして あの全体の厚さ。
内容の充実度・解りやすさ・その存在意義は決して軽視できるものではない。しかし新版の「本」としての完成度を考えると、星4つが限界ではないか。
一方、旧版。まずQ&Aで基本を押さえつつ徐々にステップアップ。基本的な事項が最初に提示されていくから、本のペースに合わせて読んでいける(内容としては新版もほぼ同じなのだが、位置の違いがこのような読みやすさの差異を生んでしまう)。次に時事問題で内容の更なる充実を図る。最後に著作権法をおさらいする(付属資料みたいなもの)。
──読みやすいのだ。完成度が極めて高い(さらに言えば、厚さも丁度よかったりするし)。だから星5つの評価。
実に残念な話なのだが、公式サイトでの案内によれば、新版を発売したので旧版は絶版とのことである。
http://moeru.jp/series/
「萌えるネット (萌えるシリーズ公式WWWサイト)」
見出し「萌えるシリーズ」。
それなら「おにいちゃん」(プロジェクトタイムマシン代表で この本の 「Producer / Director」 Morza Dizemble 氏)、 新版の付録につけてる CD-ROM に旧版の方も PDF 収録したら如何ですかね?
──このまま埋もらせるのは勿体ないですぞ。
あ、そうそう、私は別に「萌え」てないからね。
投稿:by 暇人#9 07:53 午後 [また買っちゃった, 本] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
『だれが「音楽」を殺すのか?』
![]() |
だれが「音楽」を殺すのか? 津田 大介 発売日 2004/09/22 売り上げランキング 656 Amazonで詳しく見る ![]() |
(★★★★★)
うち以外の Weblog では既報(うちの Weblog ってこればっかりやな)の本。『音楽配信メモ』の津田大介氏による著書である。
先月末の話。池袋に行って買ってこようと思い立ち、ジュンク堂のサイトで在庫状況を確認していた。もはや在庫状況を調べずに本屋へ行く私ではないのである。せっかく買いに行って無かったら腹立つからね。そんなことならアマゾンで注文した方が良い(だれが「本屋」を殺すのかねぇ‥‥俺か? ちなみに地元の本屋にはあらかじめ探しに行ったぞ。目当てのものは無かったけど)。
──ジュンク堂では売り切れ! この検索結果を見たとき、私は戦慄した。買う気になってるのに買えない時ほどツラいものはない。続いてリブロ(池袋西武)に電話をかけた‥‥が、話し中。もうどうにでもなれと思ってビックパソコン館本店に電話したら、ここにはあった。助かったよ。取り置きしてもらって池袋へ急行、無事に入手。
あの表紙は最高だな。ネット上で初めて見た時から「コレダー!」と思ったりなんかして。音楽聴くサル──というウォークマンCM(確か初代 次郎だったよね)のコンセプトを今に蘇らせる試み(これを表紙に使おうって言い出したのは誰なんだろ?)。「裸のサル」ばりの名コピーだったからなぁ(画だけど)、あれは。ウォークマンの代わりに iPod を使ってるのが、今のソニーを象徴していてビミョーな味わい。二重の“くすぐり”ってとこ。
『だれが「音楽」を殺すのか?』。その略称を何とするか。
元祖“本コロ”に因むなら、やっぱ“おんコロ”かなぁ。著者自身は「音殺(おところ)」と称しているようですが(“ほんコロ”と“おんコロ”じゃ音だけで区別できないから、「おとコロ」とした判断は全然間違っていない)。
そうそう、肝心の本の内容に触れてなかった。
音楽業界にまつわる論点をあぶり出している決定版書籍と言える。この種類の本が他に無いこともあって、ただ一冊 孤高の存在でもある。出版物の形でまとめられたものとして ひとつの到達点であり、これから この種の論点について語られていく上で出発点となるべき存在だろう。価値のある一冊ですよ、これは。
各章、時系列をふまえつつの解説が読みやすいし、年表まで用意されている。主に扱われているのは、輸入権問題・ 「CCCD」 ・「違法コピー」・音楽配信について。
【目次】
1.レコード輸入権──洋盤が聴けなくなる?
レコード輸入権とは何か?/輸入権の導入経緯/輸入権問題とインターネットの力/法律が施行されたら本当に洋楽輸入盤が聴けなくなるのか/高橋健太郎インタビュー「輸入権問題の本質と音楽業界の今後」
2.CCCD ──コピーできないCDの悲劇
なぜ突然こんなものが導入されるようになったのか?/ CCCD の仕組みと再生機器の問題/ CCCD の音質は悪いのか?/音楽の制作現場と CCCD / CCCD を導入する国、しない国/ CCCD は本当に「過渡期」のメディアなのか?/曽我部恵一インタビュー「音楽のこれから」
3.違法コピーとファイル交換
まず「違法コピー」について考えよう/許せる違法コピー? 許せない違法コピー?/ファイル交換ソフト「ナプスター」の衝撃/「ナプスター以後」のファイル交換ソフトと日本/ファイル交換ソフトは音楽業界の売上を落としたのか?/佐藤剛 (FIVE D 代表)インタビュー「音楽に愛を込めて」
4.音楽配信サービス──埋まらない日米の格差
音楽配信サービスの変遷/なぜ日本では音楽配信がブレイクしないのか?/日本独自で成功した音楽配信「着うた」/なぜ iTMS が日本で始まらないのか?
終章 音楽のこれから
いまでもトランジスタラジオは「キミの知らないメロディ」をキャッチしているか?/音楽メーカーと流通の問題/新しい音楽文化を創造する新しい政策やライセンス/アーティストとリスナーの新しい信頼関係
この本は、基本的には『音楽配信メモ』その他で述べられている内容をまとめたものと言っても良く、既読の情報が結構多い。だからおのずと新ネタの方に目が行くわけなのだが、私が読んでいて一番の“目玉”と思えたのは高橋健太郎氏へのインタビューだ。私が今まで「輸入権」問題ばかりを追ってきたのもその理由か。
高橋健太郎氏自身も Weblog を運営しており、その思うところはそこで述べられている。にも関わらず、ページをたっぷり取って(聴き手の津田氏とともに)話の流れに気を配っているためか、このインタビューにおいても新味のある話が結構出てきているのだ。
読みどころは、輸入盤規制反対運動に対する氏の冷静な視点、反対運動の「広告代理店業」を買って出るにあたっての作戦、特に本人が「マキャベリスティック」と評する割り切り方、辛辣にならざるを得ない音楽業界の未来について、そしてその中でのひとつのアイディア──といったところか。
終章も強烈な印象を残す。論点を絞って落ち着いて述べていた他章とは様子が異なり、そこで述べられなかった他の問題点、最新情報、そしてその展望に著者の思いと、盛りだくさんで密度の濃い内容だからだ。畳み掛けられるかのようだ。
最初とラストの節の題も心の琴線に触れる。「今でもトランジスタラジオは『キミの知らないメロディ』をキャッチしているか?」「コピーコントロールはハートにある」。いずれも元ネタのあるフレーズではあるが、音楽ファンの在り方を謳い、終章にふさわしいものだ。
津田大介様。
堪能させて戴きました。
たぶん今後も使わせていただきます、この御本。
暇人#9 拝
──以下、つれづれなるままの雑感。
「CCCD」 問題に対する分析も必見の内容。
不正 TOC ・エラー・規格逸脱・再生無保証・返品拒否・コピー可能・機器への負荷‥‥そして音質の考察(劣化があるかないか、結論を安易に出すようなことはしていない)。また、「CCCD」 導入の可否と原盤権との関連については成程とも。
「CCCD」 に関して、一部のアーティストが表明した意見もまとめられている。私の場合は あるサイトを情報源にしていたから、この本に掲載されていた中に知らない発言も結構あった。
「違法コピー」については法解釈を一通り示した上で、さまざまな場面を想定し私見が述べられている。「許せる」「許せない」を目安として。
この章では他の章と違って思い切り私見に走っており、非常に興味深い。法に基づいた解釈は他の本に任せるとばかりにだ。だからこそ この本は読んで面白いものに仕上がっているとも思うのだな(主観と客観の間でいかにバランスをとっていくのかという。その著者の立ち位置に逐一納得しながら読んでいたりするのだ、私は)。
「違法コピーについて甘めの見解を示している」とあとがきに書かれてはいるけれど、あそこで著者が示したスタンスは、著作権との関わりに揺れる音楽ファンの正直な気持ちだと思うのだ。“そこまでガチガチにしてくれるな”という。
音楽への愛情と聴き方が垣間見える文章を読むのは実に嬉しいことだ。
投稿:by 暇人#9 07:44 午後 [「CCCD」, 「輸入権」問題, 「輸入権」資料, また買っちゃった, 本, 音楽業界の愚行] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2004.08.14
なかなか上陸しない iTMS に痺れ切らして買っちまったよ、ギフトカード!
iTunes Music Store (以下、 iTMS) 専用ギフトカードが安く手に入るようになった。これはもう試すしかないってんで、飛びついてしまった。
http://www.bassontop.co.jp/itunes.html
「iTunes Music Store Card」(BASS ON TOP)
どんなに iTMS が米国・欧州で好評を博していても、どんなに iPod が各国(これには日本も含む)でバカ売れしていても、どんなに日本レコード業界先導の音楽配信に音楽ファンが見向きしなくても、 iTMS の日本上陸の目処は今のところ立っていない。
ところが、米国で販売されている iTMS 専用プリペイドカード(あるいはギフトカード)さえ入手できれば、日本からでも iTMS を利用することは可能だ。これは既に音楽系 Weblog 界隈で話題になったから、御存知の方も多い筈。うちでも御多分に漏れず話題にしている(なお下のリンクは『北国tv』からココログに移したもの。当時の文章に若干手を加えている)。
http://himagine9.cocolog-nifty.com/kitaguni/2004/06/_itms_.html
「試される。(ココログ mix):
オラ知らなかっただ──日本で iTMS を使う方法」
もっとも、この話が出た当時にプリペイドカードを並行輸入していたのは「秋葉館」だけで、しかも 15ドル分が 3000円という バカバカしいまでの価格設定だった。注目していた私でも、さすがに手を出さなかった‥‥。
その後も日本での音楽配信サービスの現状は変わらない。音楽業界の危機感はいかほどのものか。 NTT コミュニケーションズが始める音楽配信サービスの記者説明会で、 iTMS が支持されているのは軽 DRM (著作権保護処理)が一因だということを NTT がはっきりと認めた。しかし東芝 EMI のニューメディアグループ副部長が「日本では現時点ではこうしたバックアップを認めるスタンスにはない」(記者による要約から引用)と発言。 iTMS を待ちわびている音楽ファンにしてみれば、米国なみのサービスで

















