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2006年4月 1日 (土)

還流防止措置・洋楽差止めについて認識を問い質すメール(草稿)

 反応が遅れましたが──

http://tontonsblog.seesaa.net/article/15703920.html
「洋楽のThe Great Jazz Trioも受理済みに」
(Where is a limit?)

 年度末だったせいか、ここ数日で急に輸入差止め申立ての「受理済み」盤が増えたりして大騒ぎだったんですが(いつも追いかけられている 『Where is a limit?』 さんに感謝感謝)、その中でも気になるのが洋楽盤が含まれているという事実です。 Clementine や The Great Jazz Trio ・ Lady Kim が既に差止められてるんですね。
 しかも「申立て予定」の盤には Grady Tate と Clementine (受理済みのとは別の作品)が入ってたりします。洋楽輸入盤の差止めは現在進行形の問題だということになります。

 要するに輸入盤の流通を法律で禁止してしまおうってのが還流防止措置です。国内の同一レコードとのライセンス料に差が大きいこと、当該輸入盤が輸入禁止であると「情を知る」ことができること、最初の発売から4年を経過していないこと──という要件はあるのですが、これを満たすこと自体はさほど難しいものではありません。しかも要件の一番大事な部分(ライセンス料差と「情を知る」こと)は最終的に裁判所が判断するということで、基本的に“何でもあり”な法規定となっています。ドエライことです(だから国会審議の際にもドエライ騒ぎになった)。
 しかしながら、その「要件」を満たす範囲は文化庁のガイドラインによってかなり狭められています。表示には一定の要件を定められ、ライセンス料差の判定にも数値基準が定められ、“日本で同時あるいは先に発売された”という要件が追加されました(これが法解釈として妥当なのかは微妙です)。これによって運用に若干の“縛り”が生じた訳です(もっとも文化庁ガイドラインは、国内の権利者が税関を使って権利行使する時にだけ影響するのであって、海外の権利者がいきなり裁判に訴えれば その司法判断によって「要件」の基準は変わり得ます)。
 国内の権利者(レコード製作者)の多くはレコード協会に所属していまして、文化庁の指導を受ける立場となっています。従ってこのガイドラインを遵守するのが当然であると言えます。さらには、彼らは還流防止措置が創設されるまでに「約束」を音楽ファンと幾つか公言してきましたから、その縛りをも受けることとなります(今まで触れてこなかった事柄については新たな議論を立てる必要がありますね──国内原盤・海外原盤それぞれの洋楽アジア盤の扱いについてなどなど)。
 ここまで法規定と運用に食い違いを見せている制度なのですから、国会での前提に沿って運用されているのかを絶えず監視していく必要があります。もし国会で認められた範囲の外で運用されていくようなことになれば、制度の改廃も含めて対処していく必要があるものと考えます(あと、還流防止措置の目的である「日本音楽の海外進出」が実際に進んでいるのかということについても同様に考えます。アジア進出が“前年割れ”なんて事態になれば それこそ即廃止しなければならないでしょう)。

 先に述べた一連の洋楽差止めに関しては、こうした「縛られるべき言質」に反しているのではないかと感じているブロガーも多いようです。だから当然 怒りの声が挙がる。
 この件に関しての私の立ち位置は以下の記事で既に述べています。ここでは繰り返しません。よろしければ御参照ください。

http://himagine9.cocolog-nifty.com/watchdogs/2006/01/__022f.html
「邦楽と洋楽との境界 ──レコード協会が縛られるべき言質」
(エンドユーザーの見た著作権)

【参考】
http://himagine9.cocolog-nifty.com/watchdogs/2006/01/post_d40c.html
「洋楽盤差止めじゃないか──と話題になってるヤツですが。」
(エンドユーザーの見た著作権)

 ──で、前置きが長くなったのですが、我々の考え(そのアピール)はひとまず置いておいて、当のレコ協や文化庁や税関はどう考えているのかを調べてみようというのが当記事のお題です。質問メールを送ってみます。
 今回は質問メールの内容(草稿)を公開します(いつもはやりとりが一巡してから掲載するんですけどね)。もしこの問題で同じように疑問を感じていらっしゃる方は、ここに掲載するのと同じ文面でも構いませんし、いじっても構いませんので、並行して送ってみませんか?
 内容が同じでも、複数から声が寄せられれば、少しはこの問題を意識せざるを得なくなるでしょう →彼ら。

 なお、メールの送り先として私が考えているのは以下の3つです。

kanryu_info@riaj.or.jp
「日本レコード協会 還流防止措置お問い合わせ窓口」

chosaku@bunka.go.jp
「文化庁著作権課」

mailcust@mof.go.jp
「財務省関税局」
(税関ホームページ問い合わせ先)

 それでは──




■還流防止措置について質問があります

日本レコード協会 御中
文化庁著作権課 御中
財務省関税局 御中

 突然のメールで失礼します。以前に何度か質問メールを送らせていただきました*****です。還流防止措置に興味を持っており、これの創設以来 動向に注視しているところです。

 THE GREAT JAZZ TRIO の 『'S WONDERFUL』 について、輸入差止め申立てが税関に受理されたことが先日公表されました。これはベテランのジャズミュージシャン(しかも海外のアーティストで活動も海外を中心に行なってきた人物)による作品であると私は理解しています。こうした洋楽の収録盤が輸入差止めの対象となっていることに違和感を覚える人は少なくないと思われます。
 税関が輸入差止申立てを受理した中には、 Clementine 『made in France』 と Lady Kim 『Everything Must Change』 も含まれています。これも海外アーティストによる作品です。
 また日本レコード協会の「輸入差止申立てに係る対象レコードリスト」で「申立て予定」とされる中にも Clementine 『CLE』 ・ Grady Tate 『オール・ラヴ』が含まれています。これらも海外アーティストによる作品です。
 ──そこで幾つか質問があります。

【1】
 まず、下記のレコードについて「洋楽」であるとの認識はおありでしょうか? あるいは何らかの根拠をもって「邦楽」と認識されているのでしょうか(この場合、「根拠」も含めて回答いただければ幸いです)。

 ・THE GREAT JAZZ TRIO 『'S WONDERFUL』
 ・Clementine 『made in France』
 ・Clementine 『CLE』
 ・Lady Kim 『Everything Must Change』
 ・Grady Tate 『オール・ラヴ』

 また、これらのアーティストは各発売元(レコード会社)の公式サイトでは「海外アーティスト」として分類され、国内では一般的に洋楽として認識されているものと思われますが、これについての見解もお示しください。一般的認識で妥当なのでしょうか、あるいは皆さんの認識と食い違っているのでしょうか。
 なお、当該アーティストの紹介として私が認識しているのは以下の URL です。

THE GREAT JAZZ TRIO 『'S WONDERFUL』
  http://www.village-records.com/88/discogra/VRCL18822.html
Lady Kim 『Everything Must Change』
  http://www.village-records.com/88/discogra/VRCL18824.html
Grady Tate 『オール・ラヴ』
  http://www.village-records.com/88/discogra/alllove.html
※以上、 Eighty-Eight's レーベル(ヴィレッジレコード)からの発売。
 設立趣旨を述べる文では「真のインターナショナルなアーティスト」を強調。
  http://www.village-records.com/88/about/index.html

Clementine 『made in France』
  http://www.toshiba-emi.co.jp/st/french/clementine/disco/index_j.htm
※クレモンティーヌの公式サイト(東芝 EMI サイト内)
  http://www.toshiba-emi.co.jp/st/french/clementine/disco/index_j.htm
※クレモンティーヌの扱い。海外アーティストとして分類。
  http://www.toshiba-emi.co.jp/international/artisthome/

Clementine 『CLE』
  http://sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/Clementine/ESCL-2409/index.html
※クレモンティーヌの扱い。海外アーティストとして分類。
  http://sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/index.html

【2】
 還流防止措置の創設趣旨については、日本レコード協会の公式サイト上で次のように説明されています。

http://www.riaj.or.jp/all_info/return/index.html
-----------引用ここから-----------
 この改正法は、近年、台湾、中国、韓国及び香港等の地域における日本音楽に対する需要の高まりを受け、レコード会社各社がアジア地域のレコード会社に対し積極的に原盤のライセンスをするにあたり、当該地域の物価水準に応じて製造、販売されるライセンスレコードが日本国内に還流し、 国内で販売されている同一のレコードの販売を阻害することによって著作権者及び著作隣接権者が経済的な不利益を受けることを防止し、我が国音楽文化の海外への積極的な普及促進を図ることを立法趣旨とするものです。
-----------引用ここまで-----------

 また、文化庁サイトでも次のように説明されています。

http://www.bunka.go.jp/1tyosaku/kanryuuboushi.html
-----------引用ここから-----------
 本措置は、アジアなど物価水準の異なる地域で、現地市場の物価水準に応じて安価に製造・販売されている音楽レコードが国内で流通することによる関係権利者の経済的利益の損失を防ぐとともに、我が国の音楽文化の積極的な海外普及を促進するものです。
-----------引用ここまで-----------

 なお還流防止措置の創設が国会で審議された際にも、同様の趣旨が確認されています(当メールの最後に「参考」として資料を引用しておきます)。
 以上のように「日本音楽」「我が国の音楽文化」をアジアに進出させるための還流防止措置という位置づけからは、輸入差止申立ての対象として洋楽盤が入り込む余地は無いように思われますが如何お考えでしょうか。

【3】
 今後も、私が指摘したものと同様の洋楽盤が申立てリストに入れられた場合、そのまま税関への申立ても行なわれると考えるのが妥当でしょうか。あるいは、今後は洋楽盤の扱いは控えることとなるのでしょうか。

【4】
 今後、次のレコードそれぞれについて(表示・ライセンス料差など要件を満たしたものでは)輸入差止申立てがなされる可能性がどの程度あるのか(あるいは無いのか)、現行の運用の想定としてお答えください(確認の意味もありますので それぞれの分類について丁寧にお答えいただければ助かります)。
  (1)海外原盤レコードの洋楽で欧米からの輸入盤
  (2)日本原盤レコードの洋楽で欧米からの輸入盤
  (3)日本原盤レコードの邦楽で欧米からの輸入盤
  (4)海外原盤レコードの洋楽でアジアからの輸入盤
  (5)日本原盤レコードの洋楽でアジアからの輸入盤
※仮に日本原盤=邦楽というお考えでしたら、(2)と(5)の
 「洋楽」は「海外アーティストによる音楽」と読み替えてください。
※なお日本原盤レコードの邦楽でアジアからの輸入盤については
 基本的に差止申立てをするものとして考えています。

【5】
 今後、こうした邦楽・洋楽をめぐる混乱を回避するために何か対策をお考えでしょうか。例えば邦楽・洋楽の区別をどのように付けるのか、日本レコード協会が輸入差止対象として考えているのは質問【4】で分類したうちのどれなのか──等をレコード協会のガイドラインとして公式サイトで公表するなどが考えられますが如何でしょうか。

【6】
 邦楽・洋楽の話から離れ、税関での輸入差止めの実務についてお聞きします。
 輸入差止申立て・審理・申立て受理へと至る間で、どのタイミングで実際の差止めが開始されていると税関から説明されているのでしょうか。(1)申立て時点(2)審理の間(3)受理の時点──のいずれでしょうか。
 また、レコード協会での対象レコードリストに掲載され、現地でも発売されてから半年以上を経ても申し立ての「受理」にまで至らない盤も多く見受けられますが、この間に輸入・頒布されれば初動期間を売り抜けられるわけで輸入差止申立ての意味がないように思います。これについてどうお考えでしょうか。


 ──質問を整理します。

【1】私が指摘したレコードは「洋楽」ではありませんか?
   (もし「邦楽」でしたら その根拠を教えてください。)
   当該レコードは国内では「海外アーティスト」の作品として
   売られていますので、そのことも加味してお答えください。

【2】洋楽レコードについて輸入差止申立てを行なうことは
   還流防止措置の趣旨に反するとは思われませんか?
   (私が指摘したレコードは「日本音楽」でしょうか?)

【3】今後も、私が指摘したレコードと同様の盤が
   申立てリストに加えられた場合、そのまま
   輸入差止申立ての手続が行なわれるのでしょうか。
   (それとも洋楽の差止めを控えますか?)

【4】今後、以下のレコードについて(要件を満たしているなら)
   輸入差止申立てが為される可能性がどの程度あると思われますか?
  (1)海外原盤レコードの洋楽で欧米からの輸入盤
  (2)日本原盤レコードの洋楽で欧米からの輸入盤
  (3)日本原盤レコードの邦楽で欧米からの輸入盤
  (4)海外原盤レコードの洋楽でアジアからの輸入盤
  (5)日本原盤レコードの洋楽でアジアからの輸入盤

【5】このような邦楽・洋楽をめぐる混乱を今後回避していくために
   何か対策をお考えでしょうか。
   (例えば新たなガイドラインの設定・公表など。)

【6】輸入差止申立てについて、
   税関で実際に差止めが行なわれるタイミングはいつなのでしょうか。
   (どのような説明を受けているのでしょうか。)
   またレコード協会の「対象レコードリスト」において
   現地で発売されてから半年以上経過しているレコードでも
   差止め申立ての受理がまだのものが多く目立ちます。
   これでは還流防止措置の意味が無いように思われますが
   どうお考えでしょうか。


 ──以上の質問に答えて戴ければ幸いです。
 なおこの質問と回答につきましては、私が運営しておりますブログに掲載する予定でいます。あらかじめ御了承ください(もし公開に不都合がある場合は回答の中に特記してください。この点はご希望に添えるよう考えています)。
 よろしくお願いします。


2006年4月*日 *****

-------------------------------------------------------------

【参考:国会審議時の前提】


◎「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第1回)議事録 [資料4−2]」
 (文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/04083101/005.htm
※ 平成十六年第百五十九回国会「著作権法の一部を改正する法律案資料」より

-----------引用ここから-----------
   著作権法の一部を改正する法律案提案理由説明
          文部科学大臣
 (中略)近年、アジア諸国において、我が国の音楽の人気は年々高まっております。ところが、これらの国において我が国の権利者から許諾を受けて生産された商業用レコードが、我が国に還流し、安価に販売されることにより、権利者の経済的利益に大きな影響を与えるという事態が生じております。
 今回の改正は、このような事態を解消し、我が国の音楽文化の海外普及を促進するため、専ら国外において頒布することを目的とする商業用レコードを、情を知って、国内において頒布する目的をもって輸入する行為等を、著作権又は著作隣接権を侵害する行為とみなすこととするものであります。ただし、国内において最初に発行された日から七年を超えない範囲内において政令で定める期間を経過した商業用レコードについては、適用除外としております。
-----------引用ここまで-----------

  ▲「我が国の音楽文化の海外普及を促進するため」
   と目的を明示。


◎「参議院文教科学委員会会議録」平成十六年四月十五日(木曜日)より

-----------引用ここから-----------
○参考人(依田巽君) (中略)近年、中国、韓国、台湾、香港などの東アジアの国々では、日本と文化の面で共通するところが多いこともありまして、日本語の歌が広く受け入れられてきておりまして、もちろんこれらの国でも最初から日本の音楽が受け入れられたわけではございません。日本レコード協会を始め、音楽関係団体が中心になりまして、アジア諸国に日本の音楽を普及させるため、平成五年に財団法人音楽産業・文化振興財団、略称PROMICと申しておりますが、設立いたしました。(中略)
 さて、このようなアジア諸国での日本音楽に対する需要にこたえるためには、言質レコード会社に対して日本の音楽の積極的なライセンスを行うことが必要でありますが、還流防止措置がないままライセンスを行えば、日本より圧倒的に低価格の音楽レコードが国内に還流し、国内で流通しているレコードの販売と競合することになるわけでございます。(中略)
 還流防止措置が創設された場合には、日本の音楽文化の海外への普及が促進され、音楽を通してアジア諸国等の日本及び日本国民に対する理解が非常に深まると考えております。また、音楽産業の活性化はもとより、その効果は関連産業にも波及し、日本経済全体に好影響をもたらすこととなりますので、その結果、国民はより一層多様な価格と幅広いジャンルの音楽作品を享受することが可能となると考えております。
-----------引用ここまで-----------

  ▲参議院・文教科学委員会において
   当時のレコード協会会長・依田巽氏が
   還流防止措置の創設目的を明示。
   「日本語の歌」「日本の音楽」
   「日本の音楽文化」と連呼。


◎「参議院文教科学委員会会議録」平成十六年四月十五日(木曜日)より

-----------引用ここから-----------
○阿南一成君 (中略)日本から発信されるコンテンツは、アニメーションなどを始めとして、文化発信として重要であるとともに、これから我が国の経済を支え、重要な産業として発展をしていくものと考えております。(中略)
 還流防止措置は、日本の音楽の海外発信のための環境を整備するためのものと理解をさせていただきました。
-----------引用ここまで-----------

  ▲阿南議員は自民党。与党議員の「理解」においても
   「日本の音楽の海外発信のための環境を整備する
   ためのもの」という内容だったことを示している。
   なお、この解釈を訂正したり、これに矛盾したりする
   議論は参議院・衆議院の審議いずれにも出てきていない。


◎ 「第159回国会 文部科学委員会 第24号(平成16年6月1日(火曜日))」
 (衆議院・会議録)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009615920040601024.htm

-----------引用ここから-----------
○依田参考人 (中略)近年、中国、韓国、台湾、香港などの東アジアの国々で日本語の歌が広く受け入れられるようになってまいりました。アジア諸国に日本の音楽を普及させるため、平成五年に、日本レコード協会を初め音楽関係団体が中心になりまして、財団法人音楽産業・文化振興財団、略称PROMICを設立いたしまして、日本音楽情報センターを北京、ソウル、上海、済州島に設立いたしまして、現地の人々が気軽に日本の音楽を試聴できる環境を提供してまいりました。また、これらの国々では今なお海賊版が多く流通しておりますので、著作権セミナーや啓発コンサートなど、種々開催してまいっております。十年たった今日、このような活動が日本音楽の人気となって実を結ぼうとしているわけでございます。
 さて、このようなアジア諸国での日本音楽に対する需要にこたえるためには、現地のレコード会社に対して積極的なライセンスを行うことが必要ではありますが、還流防止措置がないままライセンスいたしますと、日本より大幅に安い価格のレコードが日本に還流し、国内で流通しているレコードの販売と競合することになります。そのようなことになれば、レコード製作者にとって、レコード製作への投資を回収することができなくなるばかりでなく、日本のレコード価格を基準に収入を得ている日本の作詞家、作曲家などの著作権者や、歌手、演奏家などの実演家は極めて少ない収入しか得ることができなくなりますので、活動の基盤が脅かされ、新たな音楽作品をつくり出す上で大きな打撃となります。その結果は、日本の音楽文化の衰退につながることになるわけでございます。
 還流防止措置が導入された場合には、日本の音楽文化の海外への普及が促進され、音楽を通してアジア諸国の日本及び日本国民に対する理解が深まるものと考えております。
-----------引用ここまで-----------

  ▲衆議院・文部科学委員会における依田巽氏の発言。
   ここでも「日本語の歌」「アジア諸国での日本音楽に
   対する需要にこたえるため」「日本の音楽文化の
   海外への普及が促進」‥‥と、趣旨を説明。
   二院の審議の中でレコード協会の主張する「目的」が
   変化していないことがわかる。


◎ 「著作権法改正法案の成立について」
 (社団法人 日本レコード協会|新着情報)
http://www.riaj.com/whatsnew/w040614.html

-----------引用ここから-----------
2004年6月

社団法人 日本レコード協会
会 長 依田 巽
著作権法改正法の成立にあたって

 拝啓 時下益々ご清祥の段お慶び申し上げます。平素は格別のご厚情を賜り、厚くお礼申し上げます。
 さて、6月3日、衆議院本会議において、「音楽レコードの還流防止措置」の導入を含む著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立し、来年1月から施行されることとなりました。これもひとえに、関係各位のご理解とご支援の賜物と感謝申し上げます。
 今後、当協会会員レコード会社は、アジア諸国からの日本音楽に対する需要の拡大に応え、積極的に海外進出を図り、日本音楽文化の海外普及の促進に努めてまいります。
 また、法案可決に際し衆参両院で付された決議を真摯に受け止め、欧米諸国からの洋楽の並行輸入や個人輸入等を阻害するなど消費者の利益が損なわれることのないよう、立法趣旨に則り、制度の適切な運用を図るとともに、音楽ファンへの利益の還元に更に努めてまいる所存であります。
 引き続き皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

敬具
-----------引用ここまで-----------

  ▲還流防止措置創設を含む著作権法改定案が
   成立した直後の日本レコード協会のコメント。
   やはり「日本音楽」と明記しており、
   「洋楽」と対比されるところの「邦楽」という表現は
   使っていない(ただし輸入差止めについて
   「洋楽」を対象としていないことは明言されている)。

Posted by 谷分 章優 音楽と著作権 |

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日本レコード協会のHPで公開されている輸入差止申立てに係る対象レコードリストだが 続きを読む

受信: 2006/04/05 22:34:58

コメント

当方で掴んでいるソニーミュージックの見解は以下の通りです。

http://park5.wakwak.com/~rung/mt/archives/000644.html

投稿: 趣味の問題2 | 2006/04/02 2:06:01

ありがとうございます。
実は、当該記事がアップされた時点で読ませて戴いていました。

たぶんレコ協からも予想どおりの答えしか返って来ないと思いますね。
ただし彼らが考えを明らかにしなければならなくなるように
持って行ければ御の字かなと。

投稿: 暇人#9 | 2006/04/02 6:18:29

こんにちは。

思うに、暇人さんの質問文はやや複雑で、「えっと、こういう意味かな~~~」とわざとはぐらかすことが容易な気がしてちょっと心配です(笑)。なんとかごまかしようのない、直裁的な質問を自分なりに考えて送ってみます。

投稿: MAL | 2006/04/02 11:48:14

Eighty-Eight's レーベルには送らないの?

投稿: 長作 | 2006/04/02 16:44:16

> MAL さん
そうですね、そこが私の悪い癖でもあるのですが(笑)。
私としては連続的に質問を投げることで詰めていければと思っています。

「直裁的な質問」は是非 MAL さんにお願いしたいです。


> 長作さん
そうですね。
私は“公”の団体の見解を引きずり出すことばかり考えてましたが、
本筋からすれば申立てた当事者に聞くのも考えるべきでしたね。
少し攻め方を変える必要があるようにも思うので、
文面等 考えてみます。
(あと東芝 EMI とソニーミュージック本体かぁ‥‥。)

投稿: 暇人#9 | 2006/04/02 17:47:58

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